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お父さん曰く私の声は麻薬みたいな中毒性と洗脳能力あるとか言われて試したら本当だったのはうわぁと思った。まぁお父さんも同じらしいが。だから切り変え方を教えて貰えたし。何故ならテロ起こせるので…というか事故るので。容姿と声、生まれ持った才能でお父さんは私を「後継者」とすることは決めたらしい。そんな事を考えながら殺傷能力抜群アスレチックにて訓練中。弾丸をナイフを避けて避けて進む。
〈挑戦者クリア、タイム───〉
タンッと安全地帯であるゴールに飛び降りる。タイム、前より速くなったな。
「白雪」
「お父さん」
タブレット片手に近寄ってくるお父さんの方を見る。いつも通り綺麗過ぎる端正な顔はカチリとしていて私とよく似ている。
「今日は後何するの?」
「新薬の実験と分析能力向上の為の実技、後はハッキングだ」
「はーぁい」
「おいで」
「ん」
広げられた腕に飛び込むと軽く抱き上げられる。服越しの胸板に耳を当てるとトクトクと心臓の鳴る音。体温とその音を感じるのが私は好きだ。いつまでも慣れない手で私を撫でるお父さんの手が好きだ。何の含みもなく私の名前を呼んでくれる声が好きだ。これが、私の日常だ。




「良い結果だ……そう言えば、明後日は誕生日か」
私から抜いた血液を解析したお父さんが振り返り此方を見た。あー……そう言えばそうだったのか。私と“アレ”の誕生日。アレ……思い出すとウゲ、と顔が歪む。
「どうした、白雪。どこか不具合があるのか?」
「心の中の不具合……アイツ…蕀の事思い出しただけ…ねぇお父さん」
「何だ?」
「何で急に誕生日の事なんて訊いてきたの?」
そう問うと、
「あぁ、世間一般では子供が良く出来た時や祝い事の時にプレゼントを送るというのを思い出してね。白雪は良く出来ているし、思い付いたから提案しようと思ったんだ」
自由。
「そうなんだ。……何でもいい?」
「構わない、私に不可能はないからな。僕に何でも言うがいい」
中華人民共和国とかアメリカ合衆国欲しいって言っても手に入れれそうだな、この人。要らないが。
「……なら、私の為のお人形…“妹”が欲しい」
「妹?」
「お父さん以外の可愛がれる“家族”が欲しい」
「……」
「駄目?」
考え込むお父さんにそう問うとお父さんはスマホを弄り、するとお父さんの部下の巽さんが扉から現れる。
「麻也様、こちらに」
「あぁ」
「?」
何かのファイルを受け取ったお父さんは私の方へ来てそのファイルを開いた。そこには沢山の私と同じ年齢か下の子供の写真。悟ったね。あ、これお父さんの愛人の子供じゃん、と。失敗作ばかりだから気にかけていないと思っていたのだが、一応把握しているのか。

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設定タグ:ブルーロック , 愛され , 逆ハー   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:Coneko | 作成日時:2023年1月30日 2時

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