革命の光 3【サボ】 (ページ36)

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愉快な船旅ページ36

「実はサボくんも最近凄く悩んでるんだよ。」

話が盛り上がってきたところでコアラが笑いながら話し出す。心臓の鼓動が跳ね上がる。

『えっと……サボが？』

「そう。あのサボくんがね。」

『どんな風に？何のことで？
……相談されたの？』

恐る恐る聞いてみる。距離をおくと言ったばかりなのに気にしてしまうのが情けない。

「昨日ね部屋に行った時にずっとしかめっ面して上の空だったの。その姿見たらきっと笑っちゃうよ？」

『そ、そうなんだ。で、何か喋ったの？』

「うん。どう謝ったらいいのかって。
でも、ムカつくから謝りたくないとか。
ぶつぶつと繰り返してたなぁ。」

ムカつくから謝りたくないだと？

これって私のことだよね？

ムカつくってムカつくってどういうことよ？

本来ムカついてるのは私の方でしょ？

『コアラは何てアドバイスしたの？』

聞きたいような聞きたくないような。

もしも、サボが私の事で悩んでいたとして、コアラのアドバイス通りに謝ってくるのってなんか凄く嫌。

気持ちが分かりやすく顔に現れていたようで、コアラが落ち着いてと言ってくる。

「相談してきたけど、結局自分で考えるって。
私は何にもアドバイスしてないよ。だから……」

その続きを聞く前にリオが息を荒げて部屋に飛び込んでくる。

「進行方向に海賊船です！トータルで三億ほどかと……。補助お願いします！」

『分かった。すぐ行く。』

リオが駆け足で部屋から出ていく。私も後を追おうとするとすれ違い様にコアラに肩を叩かれる。

「話の続きだけど、もしもサボくんが謝ってきたら、どんな風でもサボくん自身が考えた結果だから、優しくしてあげなよ。」

コアラが私をおいて先に行ってしまう。

優しくしてあげなよって……。
どうすればいいんだろう