革命の光 3【サボ】 (ページ35)

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愉快な船旅ページ35

「A。 A？

………A！」

目にコアラの顔がドアップで映る。顔がめちゃめちゃ整っていて女の私でも照れてしまう。

『………何か用？』

「最近本当におかしいよ。大丈夫？」

周りにはコアラ以外誰もいなかった。既に会議は終わっていたようだ。それすらも気がつかなかった私は末期のようだ。

『確かにおかしい。
自分でもおかしいと思ってる。』

「原因はわかっているの？
任務から外れた方がいいんじゃない？」

原因は分かっているけどどうにも出来ない。

今の私はすごくネチネチしてる。
何に怒って、何に執着しているのだろうか。

昔は何にも興味は抱かなかった。
でも、そんな私でも受け入れてくれたドラゴンさんのために逃げるわけにはいかない。

『いや、外れない。ドラゴンさんからの任務だし。私の仕事だから。』

「そっか。でももし何か相談したい事があったら言ってね。Aとは長い付き合いだし。』

そう言ってコアラは少し寂しそうに微笑む。
それは一瞬のことで、私が頷くのを見るとすぐに消えて、楽しそうな笑顔を浮かべる。

「サボくん達はね甲板に訓練しに行ってるよ。
私達も行こっか？それともここで二人で話し
てる？」

今は顔を会わせたくない。
少し距離をおきたい。少しの間でいいから……。

コアラは私が答える前に考えを読み取ったらしく、クッキーや何種類かの紅茶を用意してくれた。

「じゃあ二人でお茶しよう！」

外からは戦闘音が聞こえる。

どれだけ激しい訓練をしてるんだろうか。

船を壊さないことを願いながら、コアラの話に耳を傾けた。