幹部会議2 ページ23
Sabo side
レイとAは鼻先がくっつきそうなほど顔を近づけて話をしている。更にレイはAの髪をつまんでいじくっている。
その姿はまるで恋人のようだ。
しかも付き合うだとか好きとか、そんな言葉が耳に入ってくる。
もっと話が聞きたくて耳をそばだてる。
『胸おっきいもんね。
やっぱり男の人はおっきい方がいいの？』
「いや、そう言うわけでも……。
Aくらいでも別にいいと……。」
こんなに人がいるなかでこいつらは何を話しているんだ。
これから重要な任務の話し合いだということを分かっているのか。
怒りを通り越して呆れる。
その二人にコアラが近づく。
止めようと思ったが一足遅かった。
「何の話をしてるの？」
『あっ、や、えーと、身長？ そう身長。』
「そうそう。大きい方がいいよな。」
目に見えて二人が焦る。
そりゃ聞かれちゃまずい内容だもんな。
苦し紛れの誤魔化しが聞こえてくる。
「やっぱり仲良いねAとレイくん。
サボくんもそう思わない？」
コアラがいきなりこちらに話を振ってくる。
Aの目が大きく見開かれすぐに逸らされる。
まぁ、その反応が普通だよな。
「そうだな。本当に仲がいい。」
思わず皮肉ってしまう。レイの方を見るとAのことを困ったようなでも優しい目で見つめている。それから時計を見てAの肩に手をおき、声をかける。
「おっと、もう時間だ。
Aそろそろ始めた方が良いんじゃないか？ドラゴンさんがこっちをみてるぞ。」
やばっとAが顔を上げる。
その目には戸惑いとかそういう感情はもう浮かんでなかった。
『皆さん、席についてください。
会議を始めます！』
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作者名：ねこなん | 作成日時：2019年12月30日 17時
