革命の光 3【サボ】 (ページ2)

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噂のあの人ページ2

私は今療養のため休暇を取り、革命軍を離れている。

しかし休暇など無いに等しい。

参謀総長であるサボには許可をとったが、
我らがボスであるドラゴンさんにはとっていない。

私は以前２日休暇を取ると言ってばっくれて、
一年と半年、革命軍に戻らなかった。

その前歴があり、ドラゴンさんは私が休むことを許してくれない。

いや、許してくれるのだが部屋から出させてくれない。

これでは休暇もあったもんじゃない。

もしも革命軍に戻った時にドラゴンさんが帰ってきていたら、私は無事ではすまないだろう。

今度こそ休暇すらも取らせてくれなくなるかもしれない。

私は最悪の状況を避けるためにお土産を用意するべく、裏社会から武器を輸入している国について調べようと思っていたんだけど。

思っていたんだけど……。

「なぁ、ねぇちゃんよぉ。
少し俺達と遊んで行ってくれよぉ。」

「痛くしないからさぁ」

「そうそう。優しくするよ。」

私は酒臭い男三人に囲まれている。

『ごめんなさい。今急いでますので。』

私は頭を下げて隙間から抜けようとするが、予想通りその道は阻まれた。

「そんな事言わずにさ。ちょっとだけ」

男の一人が私の腕を触ってくる。
吐き気がする触り方だ。

男たちのにやけ顔が気持ち悪い。

任務でこういうのを相手にする時もあるけど、はっきり言って今は気分がのらない。

男の腕を勢いよく払って睨む。

「なんだよ。こんなところに来る時点で分かってんだろ。それともそういうプレイとか？」

強気な態度を取ったら引くと思っていたけど、逆効果だったようだ。しかも目を引いてどんどん人が集まってくる。

蹴散らすのは簡単だけど裏町の入り口で騒ぎを起こすのは危険だ。

だからといってこのままいいようにされるのも嫌だなぁ。

打開策を考えているその時だった。

「たった一人の女をよってたかって襲うなんてな、男気がないと思わねぇか？」

唯一味方だと思える低い声が聞こえる。

声が聞こえた方を見るとテンガロンハットを被った男が立っていた。