夜と演習問題 ページ16
『あのさサボ、物理基礎取ってたっけ？』
「理系選択だから取ってるけど……」
さっきまでとは私の様子がうって変わってサボが狼狽えるのが分かる。
文脈を無視した、荒唐無稽な質問
私はサボにペースを握られないように課題プリントを押し付け畳み掛けて話す。
『私も取ってるの。でも全然問題が解けなくて。なのに先生が明後日までにこんなに問題を解いてこいって言うんだもん。
お願いします。教えて下さい。』
いつも遊んでるから誤解されるけど
サボって頭がいい。
勉強してるようには見えないけど、誰も見てないところで相当頑張ってるんだろう。
そのサボは最もな疑問を容赦なくぶつけてきた。
「文系なのに何でとってんだ？」
『文系に物理基礎は必要じゃないって常識を誰も教えてくれなかった。』
「常識だからな。でも外部受験を考えてる奴とかは文系でも取ってる。」
私達の学園は大学付属高校だ。入ってしまえば大学受験のことを考えなくても良い魅力的な学校なのだ。高校生活を存分に楽しめる。
無論、ある程度勉強から手を抜けるといっても赤点などという点数を取った場合は進級出来ない。
『じゃあそういうことにしとく。』
「これを明後日までにね。先生は誰だ？」
『スモーカー先生です。』
「スモーカーか。評判良いよな。」
『先生をつけなよ。サボって成績良いから何にも咎められてないけど、態度悪いよ。』
サボはハイハイと気持ちのまったくこもっていない形だけの返事を返してくる。
「俺のとこはたしぎセンセイ。
別に悪くないけど経験不足って感じがして集中できないんだよな。」
『それでも成績キープできるでしょ。
全く羨ましいよ。』
満更でもないという表情を見せサボは自分の鞄から筆記用具を取り出し、自分のノートにスラスラ解きながら解説を始める。
解説を聞きながらサボの真剣な横顔を盗み見る。近くに住んでいるし、一緒に遊んだりしていたからなんでも知っていると思い込んでいたけれど、時々全然知らない姿が見えてしまう。
『分からないものなんだね……』
「分かるように教えてやるから。」
言葉の意味を取り間違えたサボが更に気合いが入ったように腕捲りまでして教え始めてくれる。
その時間はルフィがお菓子を買いすぎてエースに怒られて帰ってくるまで続いた。
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一応一区切りついたので存続するか決めたいと思います。評価をお願いします。
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(名前)はるか(プロフ) - 最近読みました！設定が面白いと思って読んでいます!!ワンピースの学パロっていうのがもう、最高です！！良かったら、続きも書いて頂きたいです！ずっと楽しみに待ってます！他の作品もこれから見ようと思います！応援してます。 (2021年8月31日 19時) (
レス) id: 8a3e89d9ed (このIDを非表示/違反報告)
ホウ酸(プロフ) - 革命の光も今のところ全て読みました！ねこなんさんのお話読んでたら止まらなくなります！！これからも頑張ってください応援してます！！！ (2020年7月14日 16時) (レス) id: d043e2c381 (このIDを非表示/違反報告)
ねこなん(プロフ) - 長州藩士さん» こちらの作品まで読んで頂けて感謝感激です。応援のお言葉を支えに頑張れます！ありがとうございます！ (2020年6月2日 22時) (レス) id: 5d3f715724 (このIDを非表示/違反報告)
ねこなん(プロフ) - 影夜 樹さん» 私的な趣味で申し訳ないです笑。でも、興味を持っていただけて嬉しいです！ありがとうございます！ (2020年6月2日 22時) (レス) id: 5d3f715724 (このIDを非表示/違反報告)
長州藩士(プロフ) - ねこなんさんの作品好きすぎます！！！もえしにます！！！毎回楽しみにしてます！！！ (2020年6月2日 11時) (レス) id: eb0416e90c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねこなん | 作成日時：2020年5月14日 15時
