寮にて ページ8
貴方side
え〜、溝呂木センセに訊ねたところ溝呂木センセと同室か鳰と同室かを迫られ鳰の同室を選ばさせていただいたッス。
溝呂木センセを巻き込むわけにはいかない以上鳰の同室を選ぶしかなかった……という建前を取っ払えば鳰と同室以外選ぶつもりはなかった。
「いや〜こんな風に同じ部屋で過ごすのはいつぶりッスかね?」
「ん〜、三、四年ぶりくらいじゃないッスか?」
つまりウチが高校一年のときぶりくらいになるのか……。いや〜実に懐かしい。
「きゃっふー!」
フカフカのベッドにダイブした鳰を横目に荷物の整理を始める。
最低限使うものは今日のうちに準備をしておかないと後で困ってしまうからね。
「やっと片付いたか〜。」
年より臭いと言われそうだが腰を抑え伸びをする。そのくらい腰に来ていた。
痛かった。
「お疲れ様〜。」
と、目に前にメロンパンが現れる。
正確にはメロンパンを鳰が投げてきたのだけれど。食べ物を投げ渡すのは注意したいところだけどメロンパンが美味しいからどうでもいいや。
「……それで〜?お兄ちゃんは何で黒組になんて来たんスか?」
一つ目のメロンパンを食べ終えた鳰が訊ねてくる。
あれ?何の説明もされてないのか?
「……いやね?鳰のアシスタント任務ッスよ一応は。あと各生徒の監視ッスかねぇ?。」
こちらも一つ目のメロンパンを飲み込みつつ答える。
「まぁ?ウチのことは取り敢えず鳰の手下という認識でいいと思うッスよ。」
二つ目のメロンパンの袋を開けつつ言う。
そうすると鳰は「何で説明もなにもないんスかねぇ。」とジト目で睨んできたがウチが知ったこっちゃないッス、本当に。
一ノ瀬side
「よし!」
と小さくガッツポーズをしてみたり。
A君に渡す用のストラップを作って鞄の中に入れるついでに明日の用意をして……後はお風呂に入って明日に備えて寝るだけです。
兔角さんはシャンプーが切れていたので今売店にいってます。だから兔角さんが帰ってきたらお風呂をいただこうと思っています。ほら、シャンプーで髪洗いたいですし。晴もついていけば良かったんですけど兔角さんに「待ってろ」って言われちゃって……。
―コンコン―
「ひぅ!?」
いきなりのノックでビックリしてしまいました。誰でしょう?兔角さんならノックなんてするはずないし……。
「…誰ですか〜?」
と訊ねてみると、
「ウチッス〜。走りAッスよ〜。」
扉の向こうからA君の声が聞こえたのでした。
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桜 猫観(プロフ) - おぐスカリバーさん» コメントと誤字指摘ありがとうございます! うっかり名前ミスしちゃってましたね、後で直しておきます!ありがとうございます! (2014年5月31日 18時) (レス) id: fb0a827b48 (このIDを非表示/違反報告)
おぐスカリバー(プロフ) - 鳰の兄貴という設定が面白いです!
後、伊介様と春紀の字が伊助と晴紀になってます
これからも頑張ってください! (2014年5月31日 17時) (携帯から) (レス) id: 0b09cfbba0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜 猫観 | 作成日時:2014年5月13日 18時