武智乙哉と ページ13
貴方side
「で?何の用なんスか?乙哉さん?」
乙哉さんに連れ出されたウチは乙哉さんと二人っきりで黒組の教室にいた。
こんな時間に学校入るなんて……犯罪ッスよ犯罪……まぁウチら暗殺者は軽犯罪なんて怖くないッスけどね。
「ふふふふ〜。」
ご機嫌な様子でウチの隣のしえなさん席に着くと顎でウチの席を示してきた。座れってことッスかね?つーか無視かよ、乙哉さん。
「それで?何の用なんスか?もう眠いんスけど〜。」
不満を名一杯こめて再度同じ質問を投げ掛けてみる。
また無視されるのかと思っていたんスけど今度はその質問に答えてくれた。
「晴ちゃん殺しについて報告をしようとね。鳰じゃなくてもAでもいいよね?」
なるほど、仕事の事か。まぁこんな時間に訪ねてくるなんて仕事関連のことしかないッスよね。
「ええ、まぁ……それで、乙哉さんの報酬は?」
自分のタブレットを取りだし『武智乙哉』のページを開く。
そこには乙哉さんの個人情報、あんなことやこんなことまで、全てが載っている
「シリアルキラー保険が欲しいんだ。」
シリアルキラー保険?そんな保険聞いたことないッスけどね?
「実は最近親父の刑事に目をつけられててね。安心して殺しができないんだよ。」
なるほど、つまりはこういうことか?
「その刑事を殺してほしいと?」
そう訊くと乙哉さんは人差し指を立て「チッチッチッ」と横にふった。
どうやら違ったらしい。
「私は一生安心してシリアルキラーとして生きていきたいんだ。」
あぁ、なるほど。
後ろ楯が欲しいってことッスね。
なんというか……シリアルキラーらしからぬ発言な気がするッス。
こう、自分の欲求を満たすならリスクを顧みないのかと思っていたんスけど。
「分かりました。それじゃあ乙哉さんの報酬はミョウジョウ学園からの支援、ということで。」
タブレットの画面にそう打ち込みながら言う。
「それで?乙哉さんはいつ出すんスか?予告表?」
と乙哉さんに訪ねてみる。
「う〜ん。」と乙哉さんは腕を組み考えているようだが答えを決めかねているようだ。
「まだ作戦とか決めてないし準備も終わってないし……明後日位かな〜。」
「分かりました、それじゃあ予告表を出したらこの番号に電話下さいね〜。ウチか鳰が出るっスから。じゃあ、お休みなさい。」
と、番号を書いた紙を渡すと乙哉さんに挨拶をして教室を出た。
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桜 猫観(プロフ) - おぐスカリバーさん» コメントと誤字指摘ありがとうございます! うっかり名前ミスしちゃってましたね、後で直しておきます!ありがとうございます! (2014年5月31日 18時) (レス) id: fb0a827b48 (このIDを非表示/違反報告)
おぐスカリバー(プロフ) - 鳰の兄貴という設定が面白いです!
後、伊介様と春紀の字が伊助と晴紀になってます
これからも頑張ってください! (2014年5月31日 17時) (携帯から) (レス) id: 0b09cfbba0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜 猫観 | 作成日時:2014年5月13日 18時