おいらと猫。

23.さとし ページ23

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風景も 、躍動感も 、

何もない真っ白なキャンパスに

猫が一匹 。


チョコンと座った

ニノだけ。



真っ黒な毛並みのいい体と

金色に光る瞳



少し調べたら 、
どうやらボンベイって種類らしい。




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O「 んふふ。」


微笑みながら絵を見てると、

やっぱり何時の間にか隣にいたニノ




「 ニャ 」


これ 、俺？



って言ってるのかな 。

分からないけど、そんな気がする。




「 ニャー 」


一度そう鳴いてから 、

スッとその場に伏せた。




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O「 ご飯作ってくるね？ 」


日が暮れ出した頃 、

そのまま伏せているニノに

声を掛けて晩御飯の準備をした。




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O「 出来たよ…って、まだ見てるの？ 」



あれからずっと見てたの？


って思うと 、


言葉を喋らない猫の君からでも



ありがとう



っていう言葉が聞こえてきそうで 。






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俺は何とも言えない

充実感が、体に広がったんだ。





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その日から 、


俺とニノの距離は


急激に縮まって。






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O「 今に至るんだよね〜 、」



N「 え？ 」





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O「 ううん、なんでもない 。」





ふぅん、と。

ニノは、そのまま俺に体を密着させて

布団に潜り込んだ。

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