【文スト】道端に名探偵と孤剣士銀狼がうずくまってるとか誰が考えつきますか？４

１３７話 見舞 ページ45

・


あれから2ヶ月が経ち、Aの身体は既に元通りになっていた。

その為、今日から探偵社から２人、マフィアから２人、計４人ずつお見舞にくるそうだ。

Aの家に泊まり込んで看病を続けるポオは、誰が来るかも知らずにいた。

ポオ「良かったであるな、Aさん！」

まだ目を覚まさないAの頭を撫でながら、ポオはニコリと笑った。




一日目──

「「「「最悪だ…」」」」

太宰「なーんで君もいるの？蛞蝓〜」

中原「っるせ！今日は首領が忙しいからいるんだよ！」

芥川「今日こそ決着を付けてやる…人虎！」

敦「さようなら、僕の平穏なお見舞…」

初っ端から神様は裏切る。

因みにこの喧嘩、Aのベッドの横で行われているのだ。

ポオ「迷惑極まりない…」

その後両トップから電話越しに物凄い圧力をかけられた４人は、ちゃんとお見舞をして帰った。




二日目──

紅葉「済まないな…A…」

広津「力になれず、申し訳ない…」

鏡花「Aさん…早く元気になって…」

谷崎「僕も、お役に立てずすみませんでした…」

ハイテンションの次はローテンションと来た。

今日の見舞客はお通夜テンションで運行しているらしい。

ポオ「重い…」

でもちゃんとしてるからいいか、と思ったポオだった。




三日目──

国木田「Aさぁぁぁぁぁぁん！！」

賢治「国木田さんは元気ですねー！」

樋口「いや、元気と言うより…」

梶井「煩いかな…」

ハイテンション、ローテンションと来て三日目はバカと天然とツッコミだった。

ポオ「何なのだ、これは…」

仕方ないだろう、漫才って言うのはバカ→天然→ツッコミで成り立っているんだからな。




四日目──

森「こんなになってしまうまで傷付けてしまって、トップとして情けないね…」

福沢「そうだな…」

乱歩「あの状況じゃ、仕方ないと思うけどね」

エリス「Aはいつ起きるの？」

四日目は、両トップと乱歩とエリスだった。

ポオ「Aさん……」

この戦いは誰も悪くない…と、ポオはそう思っていた。









１ヶ月間、１日ずつ入れ替わりで見舞客が訪れ、Aの目覚めを待った。

誰もが、１日も早い回復を願っていた。

それから、また１ヶ月が経った──

１３８話 目覚→←１３６話 突飛

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す