126話 無駄 ページ34
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素早い身のこなしだったら、Aを含め全員が対処出来ていたはずだ。
D「大人数で来たのが仇でしたね」
『意識がない…こんな大量の傷をどうやって…』
D「もとよりこの方々に用はありません」
『取り敢えず、私の異能で探偵社に…』
D「貴方が一番の目的です」
『異能力、影踏み…!』
D「貴方は、私の依頼主からしてみれば邪魔な存在でした」
『任せましたよ、与謝野先生…』
D「貴方がこの二組織に関わったのがいけないのです」
『あとはこの野郎をどうやって倒すか…』
D「欲しいのは貴方の首な………っ!?」
Aに近づいたDは言葉を詰まらせた。
無理もないだろう、振り向いたAからは並々ならぬ殺気が放たれ、開いた目は猟奇的な雰囲気を感じさせる。
『何をごちゃごちゃと…モブの分際で…!』
D「お、おやおや、随分と気がたっている」
『うるさ…ヴッ!?』
うるさい、と言ってやりたかった。
間合いも何も無い、強いパンチがAの無防備な腹部を襲った。
D「さぁ、決着を付けましょうよ…!」
狂気的に笑うDを見つめ、殴られた腹部を押さえながらAは考えた。
此奴は異能力者だ、では何の異能?瞬間移動ならどうだ、だが最初の扉を閉めたのが此奴だとしたら瞬間移動だけでは無理だ、何だ?考えろ私、一瞬で物を動かし自身も移動出来る異能、それかそれに基づく超常現象は──
はっ、とAは顔を上げる。
──そうか、此奴の異能は……
『時間を止める異能…!』
D「大当たりです、流石ですね!私の異能は生き物全ての時間をストップさせる」
『……成程』
D「だから、貴方の勝ち目は最初から無いに等しいんです……よっ!」
また異能を使ったのか、体の色々な所が痛い。
『何か…何か対処法を……ぐっ!?』
D「無駄ですよ、貴方は私にかなわない」
素早く距離を取り、Aは相手をよく観察した。
((時間の止まった空間で大量に殴られたから体は痛いですが…一つ一つのパンチに威力はさほど無い…そして動きも鈍い…異能さえどうにか出来れば…!))
『……ヴッ!』
D「考え事ですか?何度も言いますが無駄な時間を過ごさない方がよろしいのでは?」
『ケホッ……初めて聞きましたよそのセリフ』
D「そうでしたか…まあ、私に勝つのは無理だと言いたいのです」
Dの言葉に顔を歪めたその時だった。
《………無理じゃない》
耳につけた、壊れかけのインカムから声がしたのは。
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28cm(プロフ) - みろろ♪くろろ♪さん» 無事に完結いたしましたー!1回真面目なの書いて「…ん?これじゃ安吾くんシスコン設定壊れんぞ」ってなってあれにしましたwww織田作さんは天然ですからね!「道うず5」もよろしくお願いします! (2018年6月6日 4時) (レス) id: 0d354a01d1 (このIDを非表示/違反報告)
みろろ♪くろろ♪ - 道うず4、完結おめでとうございます!安吾の「お兄ちゃんはあんなこと……」のところで、凄く笑いました。あと、織田作のギュ〜、の絵文字が可愛い…!「道うず5」楽しみにしています! (2018年6月5日 23時) (レス) id: 309cc2022d (このIDを非表示/違反報告)
28cm(プロフ) - みろろ♪くろろ♪さん» 敦「道うず5では僕達が沢山からむらしいよ…チッ」芥川「悪夢だ…師匠どうにかなりませんか!?」『いやぁ私に言われてもねぇ…』すみません最後すっごい強引に終わらせちゃいました…!道うず5作ってくるぜキラッ (2018年6月5日 23時) (レス) id: 0d354a01d1 (このIDを非表示/違反報告)
みろろ♪くろろ♪ - 賢「ギャグにする方法ですか?」鏡「そう。」賢「他のアニメ、バンバンぶち混めばいいんですよ〜♪」鏡「どこで、そんな言葉覚えたの!?」…すいません。ですけど、私は何も思い付かなかったら結構入れますけどね。織田作感動回…楽しみにしてます! (2018年6月5日 23時) (レス) id: 309cc2022d (このIDを非表示/違反報告)
28cm(プロフ) - みろろ♪くろろ♪さん» 全くギャグじゃ無くなってきたぞ(危機感)そして道うず5に行くまでに織田作感動回(?)は無事に終わりを迎えることができるのか!誤字脱字は私の方が多いですよ作品内でwwwポオ君の異能暴走事件…懐かしい…そしてらんぽっぽが出てこない悲しみ← (2018年6月5日 22時) (レス) id: 0d354a01d1 (このIDを非表示/違反報告)
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