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(Aside)
夏「あは、は、はぁ、はぁ、はぁ……」
「ふぅ、はぁ、はぁ……」
りり、りり
笑いすぎました。
息がとぎれとぎれになるまで笑い続けるだなんて、彼も私もよくやったものです。
見ごとにバカらしいことです。
でもこうやって思いきり笑えたのは
「あなたのおかげです」
夏「…え?」
す、と偽ることのない本心が口をついて出て、一気に顔に熱が集まってくるのが感じられました。
「あ、ああぁぁ!なんでもないです、なんでもありますから、なんでもありません!いや、言いたいことはあるんですけど、さっきのは違いまして、いや、違いないんですけど、えと、あの……あ」
感情の赴くままあちこち視線をさまよわせていると、なんということでしょうか、彼の困惑した目とばっちり目が合ってしまいました。
さぁ、と顔以外の全身から血の気が引いていきます。
な、な、な、な、
「き、気にしないでくださいぃぃぃーーーーーーーーーー!」
と、息が続く限りに叫んで、顔を両手で覆いました。
ちりりん、りりりりりん、ちりりりん
それだけでは恥ずかしさに蓋をできず、さらに彼のいる方とは反対に向いて、これでもかというほど体を縮こませました。
は、恥ずかしい、恥ずかしい、恥ずかしい、恥ずかしすぎます!!!
なんですか、ほぼ初対面の人にさらっと本音を漏らしやがりまして、バカですか!?
バカなんですか、わたし!!?
なにやってるんですか!?
あぁ、もう、まともに顔を合わせられる自信がありませんー……。
ぼす、とかけられていた布団に顔ごと心をうずめて、肩で息をします。
りりん…
「穴があったら、埋まりたいです……」
?「む。それだと死んでしまうのではないか?」
「恥ずかしいよりはマシですぅ……」
はぁぁぁぁ、と肺が空になるまで息を吐いてさらに縮こまりました。
誰ですか、いちおう傷心の女子高生に直球どストライクのつっこみを入れてきましたのは……
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ルア・クロワール(プロフ) - さんきゅう、ゼル!次も頑張るのにゃ! (2015年1月27日 21時) (レス) id: 266707fba7 (このIDを非表示/違反報告)
ゼル@瑞西領平成目隠島物怪村(プロフ) - ルアー!ハロハロ~☆やっと来れたよ!夢主ちゃん激おこぷんぷん丸カムチャッカファ…げふんげふん。とりあえずお気に入りぽちっとな! (2015年1月24日 22時) (レス) id: d2761511ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ルア・クロワール | 作成日時:2015年1月23日 21時