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貴方side
貴「ねえ、お泊まりの時いつも寝る時十座くんがいないけどどこで寝てるの？」
万「ああ、九門と寝てる」
貴「そうなんだ...迷惑じゃないかな？」
万「別に兄弟だし困ってねーと思うけど」
貴「明日謝りに行かないと...」
万「そんなん気にしなくていーって」
そう言って万里は抱き枕のように私を抱きしめた。
貴「...ねえ、万里」
万「ん？」
貴「私を抱きしめたことも、私に抱きしめられたことも、手を繋いだことも、頭を撫でたことも全部、大切にしてね」
万「どうしたいきなり」
そう言って、万里は優しく私の頭を撫でた。
貴「人間いつ死ぬか分からないから今を大切にして生きなさいってよく言われるけど、私も万里もそういうの言われるのめんどくさいって思っちゃうタイプでしょ？」
万「まー...そうだな」
貴「大切なことなんだって分かるけど、今の私は自分に自信がなくて、自分にも相手にも素直になれない捻くれた奴だから、素直に聞けないの」
私は、万里の胸元に顔を埋めた。
貴「だけどね、万里。私、万里にだけは素直になりたいなって思ってる」
万「...ああ」
貴「私、万里のこと、この世界の誰より愛してる。万里と一緒にいる時間を、何より大事にしたいって思う」
万「俺も。Aといる時間が何より大事だ」
貴「何が言いたいんだって感じだけど、どうでもいいことで悩んじゃうの。あー、女ってめんどくさい...」
万「そういう時もあんだろ。今日みたいに言いたいこと全部言えよ。全部聞いてやる」
貴「優しいなあ万里は...最高の彼氏だよ」
私は万里の右頬を撫でた。
万「そうだろ？」
そう言って、万里は子どものように笑った。
貴「何気ないこんな夜も、明日の朝も、大切にしてね」
万「ばーか。今までAと過ごした時間全部大切にしてきたっつーの」
そう言って、万里は私に軽くデコピンをした。
そっか。
こんなに悩まなくたって、万里はそういう人だ。
いつだって私を大切にしてくれた、私の最高の彼氏。
貴「ねえ、キスして...？」
万里は一瞬優しく笑って、キスをしてくれた。
世界で一番愛おしい人。
私、もう悩まないよ。
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作者名：もんたぎゅー | 作成日時：2018年10月11日 21時
