弱虫18匹 ページ20
ケータイに踊る倫太郎の名前。
貴「うっそ。電話？！？！」
4コールしても鳴り止まない電話から倫太郎からの「出ろ」という声が聞こえてくる。こっちは手紙だけでもう容量いっぱいなのになんなの…！とかなりパニクりながら電話をとった。
貴「もしも「今どこに住んでんの。」
倫太郎の声はかなり低くなっていて、怒っているというか不機嫌なのが丸わかりだった。なんならすぐにでもストーカー、キモイとかいう言葉が聞こえてきそうなくらいにはどす黒すぎてさっと顔が青ざめたのが自分でわかった。
角「ちょっと、A、聞いてんの。」
貴「き、聞いています。」
角「……ﾊｱ｡」
倫太郎がため息を吐く時は大抵私が倫太郎を頼った時だった。小学生くらいには既に私よりも何倍も年上オーラの出ていた倫太郎は私が半泣きですがるといつもため息を吐いてから助けてくれた。だから私は倫太郎がため息を吐く時安心していた。あぁ、倫太郎が何とかしてくれるかもしれない。
でも今は手汗が止まらない。これは本格的に呆れられている気がする。いや、なんなら嫌われたかもしれない。
角「なんか勘違いしてそうだから言うけどね、A。」
しばらく私が黙っていたことで倫太郎がまた喋りだした。毎週のように電話をしているとはいえ、中学までは毎日聞いていたのに今は少ししか聞けない声が懐かしく感じるようになったんだよな。
角「俺は今Aに怒ってるんじゃないよ。」
貴「え。」
角「Aが俺に何の相談もしてこない方がおかしいと思ってたし。親離れでもしたかったのかと思ったけど。」
貴「え。」
角「なんかやってんだろうなとかまた突拍子もないこと考えてんのかとか思ったけどまさかこっちにまで来てるとは…。」
貴「ほんとに倫太郎怒ってない？」
角「怒ってないよ。でも、」
何も言ってくれなかったのが嫌すぎる。てか侑と仲良くなってんのが嫌。
貴「……よがっだあー！！」
倫太郎に嫌われちゃったかと思ったー！！と安心の涙を少し流しながら電話に向かって大きな声を出す。倫太郎は喧嘩をしても必ず仲直りは面と向かってしてくれる人だったから、電話越しで泣くなんて初めての事だったかもしれない。
(A、怒ってないよ。)
倫太郎はいつだって私に怒ったりなんてしてなかった。だから今回のことで嫌われたらどうしようってずっと思ってたんだ。
角「いやよくないわ。お前ソロはどうした。」
続く (更新停止中)
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水野 - 更新待ってて良かったです！超面白いです！ (2020年7月20日 21時) (
レス) id: cdb3fa391f (このIDを非表示/違反報告)
さくやん(プロフ) - ?さん» 申し訳ありません！修正しました！ (2020年7月9日 21時) (レス) id: 417db36de3 (このIDを非表示/違反報告)
至ってノーマル - 素敵すぎます！！！！！めっちゃ好きです！！かっこかわいい推しをありがとうございます！！！！応援しております！ (2020年7月9日 18時) (レス) id: 5e35942dd3 (このIDを非表示/違反報告)
?(プロフ) - 途中から名前が万智になってます(泣) (2020年7月9日 17時) (レス) id: f4c6db3892 (このIDを非表示/違反報告)
Rui(プロフ) - はじめまして！とても面白いです！更新楽しみにしてます！！ (2020年3月28日 21時) (レス) id: 6ad8403b99 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくやん | 作成日時：2019年9月13日 23時
