風が頬をなでた6 過去編 ページ7
「A?知っていることをなぜわざわざ知らないと言っているんだい?」
乱歩は訳が分からないという顔をしていた
『しらないものはしらないっていってるじゃん乱歩君のばか!』
そう言うと乱歩君の中で何かが切れたのか乱歩君が叫んだ
「ばか?馬鹿は君だろA!僕には分かるぞ!君はずっと前から由美子さんが父さんと会う理由を作るためだけに生まれて来たってことを知っていたんだろう!!」
訳が分からなくて泣き出す
『しらないっていってるじゃん!!』
「いいや!君は知っている!分かっていて、理解していてその現実を受け入れようとしかったんだ!自分が母親に愛されていないという事実が怖かったんだろう!!」
『っ!・・・』
この場所から逃げたくて走り出した
「A!?」
・
・
・
・
森の中を泣きながら走った
乱歩君が言ってたことは当たっていた
私はお母さんに利用されていることに、愛されていないことに気付いていながらその現実が受け入れられられず知らないふりをしていたのだ
『乱歩君のばか!お母さんのばか!!』
下を向きながら歩く
すると下を向いたままだったので木に頭をぶつけた
『いったっ!・・・ぇ』
痛みで思わず目をつぶると体を浮遊感が襲った
私が歩いていたすぐ横は急な斜面だったのだ
落ちる、そう思い目を見開いた
でもその時、ある考えが思い浮かんだ
『(今、ここで落ちたらお母さんが私を心配してくれるかもしれない
もし死んでしまっても私は誰にも愛されていないからいいや)』
目を閉じた
・
「手ぇのばせ!!」
若い男の人の声が聞こえて思わず目を開く
青空と共に逆光で黒く見えた影は私へ必死に手を伸ばしていた
急に死への恐怖を感じ、その男の人の手をつかんだ
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文ストオタクの一般人 - お二人共お幸せに‼‼(●^o^●) (2023年1月22日 1時) (レス) @page31 id: 14fd5e9416 (このIDを非表示/違反報告)
或 - 1作目がみたいです(><) (2018年1月5日 21時) (レス) id: 9811c2c9c9 (このIDを非表示/違反報告)
Tani(プロフ) - キュン死しそうでしたw中也可愛すぎです!(*`ω´)b何度でも読めます!これからも頑張って下さい! (2016年12月4日 20時) (レス) id: 93641ddec1 (このIDを非表示/違反報告)
コーセルテール - 面白かったです!!嗚呼、終わってしまった…なんて感じです。anotherstoryも見させていただいてます!これからも頑張ってください! (2016年10月15日 23時) (レス) id: df1761f85c (このIDを非表示/違反報告)
すずこ(プロフ) - ミミミの松さん» キュンキュンしてくださって嬉しいです!暗殺教室とのお話はずっと書きたかったのでコメントいただいて嬉しいです!!! (2016年10月11日 23時) (レス) id: 18ebc12479 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すずこ | 作成日時:2016年8月18日 7時