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風が頬をなでた10 過去編 ページ11

人の死んだ顔というのを始めて見た

乱歩くんの両親は即死だった


お母さんは死んだ乱歩くんのお父さんの手を握り、死体が横たわっているベットでずっと泣いていた




『お母さん、らんぽくんはどうなるの?』

そう聞いてみるとお母さんは鬼のような形相で叫んだ


「あの女の子供なんてどうだっていいわ!しかもあの子供気持ち悪いのよ!子供の癖になんでも知ってて!」



そう言うとお母さんはハッと息を飲んだ









「・・・A、あなたのせいよ」


『え?』

なにを、言ってるんだろう?


「あなたが、あなたがいるからこんなことになったのよ!!」


お母さんは冷静さを失っていた



『お母さんっ!おちついて!!』


「うるさい!!」

お母さんは私の腕を掴み病院を出た

必死に抵抗したが6歳ぐらいだった私が抵抗しても無駄だった


車に乗せられ山奥まで連れてこられた

車から降ろされ手首を掴まれ引きずられるように歩く


『ごめんなさいお母さん!ごめんなさい!!』


「あんたが謝ったところであの人は戻って来ないわ!けどあんたさえ居なければあの人が死ぬことはなかったの!!」


理不尽だと思った、けど興奮したお母さんには話が全然通じなかった


『お母さん!』

「私はあなたの母親にじゃないわ!!」




パシンッ!




お母さんは私の頬に平手打ちをした
その勢いで私は倒れた


『いっ!・・』

口内が切れたのか口の中が血の味がした



「あなたは危ない

このままでは世界が崩れてしまうわ

この子を・・・消さなければ」


お母さんは今まで見たことないような顔をしながら呟いた

私は恐怖でなかなか起きあがれない



『お母・・さん?』

手を前に出しながらブツブツと何かを言っているお母さん


何か恐ろしいことが起きることは分かった





『ごめんなさいごめんなさいごめんなさいゆるしてくださいいやだいやだこわいこわいよおかあさん』

下を向いて必死に謝る







「A」

お母さんはとっても優しい声で私の名前を呼んだ



私は許してもらえたと思い顔を上げた


『っ・・・』



ガチガチと恐怖で歯が鳴った









ー無ー









お母さんは無表情で私の前に立っていた
















「異能力、×××」









白い光に包まれる間から見えたのは車に乗って走り去るお母さんの姿だった

風が頬をなでた11 過去編→←風が頬をなでた9 過去編



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文ストオタクの一般人 - お二人共お幸せに‼‼(●^o^●) (2023年1月22日 1時) (レス) @page31 id: 14fd5e9416 (このIDを非表示/違反報告)
- 1作目がみたいです(><) (2018年1月5日 21時) (レス) id: 9811c2c9c9 (このIDを非表示/違反報告)
Tani(プロフ) - キュン死しそうでしたw中也可愛すぎです!(*`ω´)b何度でも読めます!これからも頑張って下さい! (2016年12月4日 20時) (レス) id: 93641ddec1 (このIDを非表示/違反報告)
コーセルテール - 面白かったです!!嗚呼、終わってしまった…なんて感じです。anotherstoryも見させていただいてます!これからも頑張ってください! (2016年10月15日 23時) (レス) id: df1761f85c (このIDを非表示/違反報告)
すずこ(プロフ) - ミミミの松さん» キュンキュンしてくださって嬉しいです!暗殺教室とのお話はずっと書きたかったのでコメントいただいて嬉しいです!!! (2016年10月11日 23時) (レス) id: 18ebc12479 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:すずこ | 作成日時:2016年8月18日 7時

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