今日も風さえ吹きすぎる AfterStory 【文豪ストレイドッグス】

武装探偵社に招待状　結婚式編 ページ15

「太宰さん乱歩さんお手紙が届いていますよ」




ある日の武装探偵社に中島敦の声が響く

敦の手には二通のシンプルで可愛らしい手紙があった


「心中のお誘いかな！？」

「そんな訳ないだろう！」


太宰がキラキラした目で言うと国木田が厳しいツッコミをいれた




「へえー、結婚式か」

乱歩が太宰より先に手紙を読んだ



「結婚！？まさか！」

はっと顔色を変えた太宰は急いで手紙を読み始めた



「・・・おい、嘘だと言ってくれたまえ、私の可愛いAちゃんがあんなチビと結婚だなんて」


がっくりとソファーにうなだれた太宰




「Aさんってポートマフィアの方ですよね」


敦が不思議そうに太宰に尋ねた




「そうだよ、ちなみに乱歩さんの妹だ」





「ええええええええええええええええ！！」


敦が大声を出すと奥の部屋から与謝野晶子が出てきた


「どうしたんだい？」


「与謝野先生！Aさんが乱歩さんの妹だって知ってましたか！？」



「なんだ、今頃かい？」


与謝野はふっとため息をついた

「んで、なんでAの話が出てきたんだい？」


「結婚するんだって、僕の妹」


結婚式の招待状をヒラヒラと振る乱歩


「って、あれ？乱歩さんに招待状が来るのは分からなくないですけどなぜ太宰さんにもなんでしょうか？」


乱歩はAの兄だから呼ばれるのは当然のだが(そもそもポートマフィアの人間が敵対組織である武装探偵社に結婚式の招待状を送ること自体おかしいが)なぜ太宰にも招待状が来たのだろう




「それはただ単にAの中原中也に対する嫌がらせだよ」


「夫婦なのに？」


「夫婦って言ってもいろいろな夫婦がいるからねえ、処でその結婚式はいつなんだい？」



「明日」




「明日！？」

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