24.縫い目と猫 ページ24
夏油「____久しいね」
ここにいるはずのない親友の姿に五条 悟は固まっていた。
きっと、偽物か術式の類だって疑うはず。中身は脳を入れ替えただけの羂索なんだし。
でも……六眼は本物と断定したらしい。
そして、五条 悟の脳内に溢れ出す____3年間の青い春。
五条「__っ!!」
その瞬間。
肉の弾けるような音と共に獄門疆が五条 悟を拘束した。
獄門疆に封印するのに必要な脳内時間は1分。
高専時代の青春を思い出したせいでそんなのとっくに過ぎていたみたい。
夏油「だめじゃないか、悟。戦闘中に考えごとなんて」
五条「(やられた……!!呪力が感じられない上、体に力も入らん……)
詰みなのは僕だったか……」
そう夏油が五条を煽るけど。
ふいに、左肩を押さえ痛みに震える僕へと振り返り__
夏油「来るのが遅くなって悪いねA。
君と五条 悟の位置が近すぎて手を出せなかったんだ。腕……大丈夫かい?」
A『大丈夫なように見える?まぁ、術式で治せるけど』
夏油「それなら良かった。君に何かあれば私が真人たちに怒られるからね。
ここまでよく持ちこたえてくれたよ」ナデナデ
まるで幼子を褒めるかのように僕の頭を撫でてくる。
『さわんないでっ』と残った腕で振り払おうとするけど、片腕じゃ上手く返せなかった。
五条「チッ、僕のAに馴れ馴れしく触りやがって……。
____で。誰だよオマエ」
青の六眼で睨みながら言い放つ。
普通なら本物の夏油 傑が蘇生したって信じてしまいそうなのに……もう偽物の親友を見破ったのか。
それを聞いて夏油は面白そうに目を細めた。
夏油「夏油 傑だよ。忘れたのかい?悲しいね」
五条「……肉体も呪力も。この
だが、俺の魂がそれを否定してんだよ!
さっさと答えろ!!オマエは誰だ____!!」
思い出を踏みにじられてキレたのか。
感情をむき出しにしながら五条 悟はそう叫んだ。
夏油はおもむろに自分の額にある縫い目に手をやり__
夏油「キッショ____なんで分かるんだよ」
縫い目の糸を外せば、パカと額から上の頭が外れる。
その中には。
白く濁った口のついた脳が露出していた。
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シュリィ(プロフ) - 莉にゃんさん» コメントありがとうございます!シリーズ物なのに全部読んでくれたんですか…!?作者として凄く嬉しいです!夢主と真人たちのお話はまだまだ続くのでこれからもお楽しみください〜ฅ- ·̫ - ̳^)♡ (12月30日 0時) (レス) id: 48493c160b (このIDを非表示/違反報告)
莉にゃん(プロフ) - 見つけて読み始めてここまでぶっ通しで読み込んでしまいました。真人が特別に思ってくれる感じや呪霊側の仲間達との関係性が凄く好きです◝(⑅•ᴗ•⑅)◜続きが楽しみです。頑張って執筆して頂きありがとうございます。応援してます (12月29日 2時) (レス) @page16 id: 15a8231294 (このIDを非表示/違反報告)
シュリィ(プロフ) - 霜さん» こちらこそ応援のコメントありがとうございます!これからも猫な真人のお話を楽しんでくれると嬉しいです(៸៸᳐>⩊<៸៸᳐)♪ (12月25日 22時) (レス) id: 48493c160b (このIDを非表示/違反報告)
霜 - 更新感謝です‼︎ 1番好きな小説なのでこれからも楽しみに待ってます、頑張ってください‼︎ (12月24日 11時) (レス) @page15 id: e6f015306f (このIDを非表示/違反報告)
シュリィ(プロフ) - ????さん» お祝いコメントありがとうございます!ぜひ続きの方もよろしくお願いしますね♡(˶> ̫ <^˵)੭ (12月7日 0時) (レス) id: 48493c160b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シュリィ | 作成日時:2023年11月1日 23時