16.保険と猫 ページ16
『ね?だから大丈夫』と、真人は慰めるように僕の頭を撫でてくれる。
確かに真人の言う通り保険はかけてあった。
たとえ五条 悟に祓われても大丈夫なように__と、思い直したところで。
A『……そうだね。今は目の前のことに集中しなきゃ』
真人「ここからは俺も一緒に戦うから。
それと。
アンタも俺に言いたいことがあるんだろ?____五条 悟」
改めて周囲を見渡せば。
一般人を襲う改造人間を潰しながら五条 悟がこちらまで来ていた。
不敵な笑みの真人をかつての恩師が睨みつけていて__いつでも守れるよう真人の服の裾をぎゅっと掴む。
五条「お前が、Aの飼い猫か?」
真人「半分正解ってとこかな。飼い猫 兼 Aの恋人だよ♪」
真人はわざとらしく挑発するように自己紹介をする。
それを聞いて相手は顔をしかめた。
五条「やっぱりな。悠仁と順平の言ってた通りツギハギの特級呪霊……」
真人「高専ではAがアンタらにお世話になったみたいだね。
だけど、教師のくせに生徒に手を出そうとしたらしいじゃん?ざーんねん!Aはもう俺のモノだから」
五条「……あ?呪霊ごときがAに触んな。ベッドの残穢も見せつけやがって」
真人「あはっ、あれ見つけちゃったんだ?さすが六眼。何でもお見通しなんだね」
ホームの惨状そっちのけでバチバチに火花を散らしながら睨み合っている。
宿儺以来の修羅場だけど、ベッドの残穢って何のことだろ?
と、五条 悟は僕に視線を移し__
五条「ずっと……僕や悠仁たちを騙してソイツに会ってたのか?」
A『……』コクリ
五条「……いったいいつから」
空色の瞳に見つめられ僕は視線を逸らした。
少しだけ罪悪感を感じつつ__問に対し、無言でこくりと頷く。
A『初めて出会ったのはちょうど去年の今くらい。
僕に呪術を教えてくれたのも……真人だよ』
五条「去年って……憂太たちに会う前じゃないか!
ハハッ、そうか。最初からソイツが側にいたんだな。気づけなかった自分が情けないよ」
やるせなさそうに笑った後、また僕の名前を呼んでくる。
五条「A。そんなツギハギ面の呪霊は捨てて僕の所に戻っておいで」
真人「は?俺の飼い主をナンパしないでくれる??」
A『僕は……真人のものだから。もう人間側に戻るつもりは無いよ』
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シュリィ(プロフ) - 莉にゃんさん» コメントありがとうございます!シリーズ物なのに全部読んでくれたんですか…!?作者として凄く嬉しいです!夢主と真人たちのお話はまだまだ続くのでこれからもお楽しみください〜ฅ- ·̫ - ̳^)♡ (12月30日 0時) (レス) id: 48493c160b (このIDを非表示/違反報告)
莉にゃん(プロフ) - 見つけて読み始めてここまでぶっ通しで読み込んでしまいました。真人が特別に思ってくれる感じや呪霊側の仲間達との関係性が凄く好きです◝(⑅•ᴗ•⑅)◜続きが楽しみです。頑張って執筆して頂きありがとうございます。応援してます (12月29日 2時) (レス) @page16 id: 15a8231294 (このIDを非表示/違反報告)
シュリィ(プロフ) - 霜さん» こちらこそ応援のコメントありがとうございます!これからも猫な真人のお話を楽しんでくれると嬉しいです(៸៸᳐>⩊<៸៸᳐)♪ (12月25日 22時) (レス) id: 48493c160b (このIDを非表示/違反報告)
霜 - 更新感謝です‼︎ 1番好きな小説なのでこれからも楽しみに待ってます、頑張ってください‼︎ (12月24日 11時) (レス) @page15 id: e6f015306f (このIDを非表示/違反報告)
シュリィ(プロフ) - ????さん» お祝いコメントありがとうございます!ぜひ続きの方もよろしくお願いしますね♡(˶> ̫ <^˵)੭ (12月7日 0時) (レス) id: 48493c160b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シュリィ | 作成日時:2023年11月1日 23時