10．猫と手がかり 順平side ページ10
A君がいなくなって数日＿＿＿＿
五条「＿＿今日でAの死亡は確定事項になった」
五条先生からそう告げられ、頭の中が真っ白になる。
僕を��人の呪い��から救ってくれた猫耳の天使は……あの日を境に姿を消して。
必死にこらえても、先生が教室から出ていくのと同時に涙が零れた。
順平「A君……そんなっ＿＿！」
悠仁「順平……悪ぃ。俺があの時戦っていればッ！！」
僕の言葉に虎杖君が謝る。
虎杖君も手に血が滲むほど拳を握りしめていて。
でも、虎杖君は悪くない。
僕も撤退を選んだから……A君を守るって言ったのに。
野薔薇「先生が言ってたでしょ。
あんた達は悪くないのよ、ただ……運が悪かっただけ」
恵「なわけないだろ……！！
残っていればAを助けられたかも、しれねぇのに……」
野薔薇「私だってこんな結果になるって分かってたら！」
顔を上げた釘崎さんの目にも涙が浮かんでいて。
『……真希さんたちにも伝えてくる』と言い残して、教室から出ていった。
順平「ごめんね、A君……僕が弱いから。
A君はずっと僕を守ってくれてたのに……」
澱月「〜〜；；」
寮の部屋に帰っても後悔と悲しみが溢れてくる。
心配してくれているのか、澱月がくっついてくるけど。
枕に顔を押し付けてA君が治してくれた額に手をやった。
そこにはもう傷もなく。
順平「そういえば、A君の飼ってた猫……あの子も寂しがるだろうな」
人嫌いだと言っていたっけ。
あの猫、出来たら僕が引き取りたいけど……知り合いの人が育てるのかな。
青と灰のオッドアイにツギハギの猫耳と尻尾＿＿
順平「真人さんと似てる。
それに、真人さんがしていたチョーカーも……っ！？」
まさか、と頭に浮かんだ可能性に僕は飛び起きた。
こんなことありえない……でも、真人さんの術式なら有り得る。
A君の猫は黒のリボンに青い宝石がついた首輪をしていた。
どこか見覚えあるなと思ったら、真人さんも似たようなチョーカーをしていて。
順平「A君と真人さんは付き合っていたし……猫とお揃いなだけかも。
でも、真人さんとまだ繋がりがあったとしたら……！
早く七海さんと五条先生に伝えないと！」
もう消灯時間も過ぎていたけど、手がかりを得た僕は寮から飛び出した。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 207人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
シュリィ(プロフ) - べいぞーさん» コメントありがとうございます！ヤンデレな真人も挟んじゃいました(៸៸᳐> <៸៸᳐)♥楽しんでくださると幸いです！ (12月16日 23時) (
レス) id: 48493c160b (このIDを非表示/違反報告)
べいぞー - まだ読み途中ですが真人がDVカレシっぽくなってきて万々歳です。ありがとうございます、ものすごくいい作品だと思っております (12月12日 14時) (レス) id: 32b6ce9bde (このIDを非表示/違反報告)
シュリィ(プロフ) - ニーなさん» コメントありがとうございます…！小説を好きと言ってもらえて嬉しいです！最後まで更新頑張りますね(^ ̳- ‧̫ • ̳^)♡ (10月26日 0時) (レス) id: 48493c160b (このIDを非表示/違反報告)
ニーな - このシリーズめっちゃ好きです！体調に気をつけて更新がんばってください！ (10月24日 21時) (レス) @page29 id: 8c9f62e83c (このIDを非表示/違反報告)
シュリィ(プロフ) - 星雀さん» コメントありがとうございます！ぜひ続きも読んでくださると嬉しいです(៸៸᳐>⩊<៸៸᳐)♪ (10月8日 23時) (レス) id: 48493c160b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：シュリィ | 作成日時：2023年9月13日 23時
