44．幸せと猫 ページ44
襖を開け、別室に脹相を連れてきた。
大人しく僕に手を引かれて嬉しそうに後をついてくる。
脹相「話って何だ？さっきの夏油の話もいまいち分からなかったが」
A『夏油の話は置いといて。
脹相……貴方たち九相図は渋谷の計画に参加しないで』
脹相「なっ！？何故だ！」
そう切り出せば脹相は狼狽えだす。
夏油の中身……��羂索��のことから話を逸らすためでもあるけど。
脹相「お前の気に触ることをしたか……？それとも俺が頼りないのか？」
A『どっちでもないよ。
ただ……脹相たちには人として生きる道を諦めないで欲しいんだ』
狼狽える脹相に畳み掛けるように続け＿＿
A『まだ貴方たちは受肉以外で人を殺してないでしょ？
僕は自ら呪い側につくことを選んだけど、脹相はそうじゃないはず。今からでも高専に保護してもらえれば＿＿』
そう伝えても焦ったように僕の肩を掴んできて。
脹相「A1人を死地に向かわせるわけないだろう！お前は俺たち兄弟の恩人で、もう大切な存在なんだ……。
勝手に突き放さないでくれ……！」
A『うっ……！』
逃がしてくれる気はなさそうで、背中まで手を回され抱きしめられた。
A『別に突き放してるわけじゃない。貴方たちはまだ引き返せるから。
……脹相や壊相、血塗を見て思ったんだ。3人とも僕と同じ人間だって。だから……人として生きて』
脹相「……お前はどうするんだ」
A『僕には真人たちがいるから。
彼らが幸せになれる世界を作りたい、その為なら何だってする』
本心から出た言葉。
真人が幸せになれるなら……どんな代償だって厭わない。
脹相はしばらく僕を抱きしめ続けたあと、やっと離してくれて。
脹相「……お前の気持ちは分かった。だが！
渋谷の計画には俺だけ参加しよう。俺だってお前の幸せを願ってる、きっと弟たちも納得してくれるさ」
A『えっ、でも……』
脹相「もう止めようと思っても無駄だぞ。A1人で戦わせたりしない」
そう真っ直ぐに見つめられ、頬が熱くなる。
脹相の決心は固いようだしこれ以上言っても無駄かも……。
A『……分かった。でも出来るだけ人は殺さないで』
脹相「善処しよう」
A『あと＿＿虎杖 悠仁が貴方たちの弟だってことも忘れないでね』
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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シュリィ(プロフ) - べいぞーさん» コメントありがとうございます！ヤンデレな真人も挟んじゃいました(៸៸᳐> <៸៸᳐)♥楽しんでくださると幸いです！ (12月16日 23時) (
レス) id: 48493c160b (このIDを非表示/違反報告)
べいぞー - まだ読み途中ですが真人がDVカレシっぽくなってきて万々歳です。ありがとうございます、ものすごくいい作品だと思っております (12月12日 14時) (レス) id: 32b6ce9bde (このIDを非表示/違反報告)
シュリィ(プロフ) - ニーなさん» コメントありがとうございます…！小説を好きと言ってもらえて嬉しいです！最後まで更新頑張りますね(^ ̳- ‧̫ • ̳^)♡ (10月26日 0時) (レス) id: 48493c160b (このIDを非表示/違反報告)
ニーな - このシリーズめっちゃ好きです！体調に気をつけて更新がんばってください！ (10月24日 21時) (レス) @page29 id: 8c9f62e83c (このIDを非表示/違反報告)
シュリィ(プロフ) - 星雀さん» コメントありがとうございます！ぜひ続きも読んでくださると嬉しいです(៸៸᳐>⩊<៸៸᳐)♪ (10月8日 23時) (レス) id: 48493c160b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シュリィ | 作成日時：2023年9月13日 23時
