33．猫と家庭訪問 五条side ページ33
次の日、順平を連れAが住んでいたマンションにやってきた。
海外にいるAの両親には事前に入ることを話してあるし、合鍵も貰っている。
両親はAが任務中に殉職したことしか知らない。
遺体もないから葬儀は簡素なもので……今でも泣き崩れる母親の姿を覚えている。
五条「こうなる前に僕もAの家に家庭訪問しておくべきだったな」
順平「五条先生……」
五条「しんみりしちゃったね。順平は一度来たことあるんだろ？」
順平「はい。その時にA君の猫、真人さんもいました」
一応、警戒しつつドアを開ければ＿＿
綺麗に掃除された無人の部屋が僕たちを出迎えてくれる。
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五条「呪霊の残穢は一切ない……けど。
色違いのマグカップに、Aの趣味じゃない本……誰かと住んでいたことは確実だね」
順平「先生はA君の趣味とか分かるんですか？」
五条「もっちろん！これでも教師だからね。
あーあ……呪霊の癖にAと同棲してたとか羨ましいな」
Aの部屋にも入って遠慮なく物色する。
順平の視線が痛いけど、手がかりを探すよう言い聞かせた。
順平「あの、五条先生……僕ずっと疑問に思ってたことがあるんです」
五条「ん？何かな」
順平「やっぱりA君は攫われたんじゃないかって」
確信がある訳では無いのか、順平は言いづらそうに話を切り出した。
順平「だって、僕たちの元を去るなら高専をやめるだけでいいじゃないですか」
五条「うーん……それもそうか。わざわざ死亡扱いになるより、そっちの方が楽だよね」
順平「ですよね？
だから……A君と真人さんの間に何かトラブルがあって攫ったんだとしたら。A君は助けが必要な状態なんじゃないかって」
順平の言うことにも一理ある。
でも攫った理由が分からない。相手は呪霊なんだし、痴情のもつれとかだったりするんだろうか？
と、Aのベッドの毛布を引き剥がせば＿＿
五条「……ククッ、なるほどね。
呪いのくせに僕に喧嘩売るとか……舐められてるな」
毛布の下には��六眼��を持つ僕にしか分からないような残穢があった。
それも、Aは自分のものだと言わんばかりの夥しい数で。
嫉妬で思わず笑いだした僕を順平が不審がるけど、そのまま家を後にした。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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シュリィ(プロフ) - べいぞーさん» コメントありがとうございます！ヤンデレな真人も挟んじゃいました(៸៸᳐> <៸៸᳐)♥楽しんでくださると幸いです！ (12月16日 23時) (
レス) id: 48493c160b (このIDを非表示/違反報告)
べいぞー - まだ読み途中ですが真人がDVカレシっぽくなってきて万々歳です。ありがとうございます、ものすごくいい作品だと思っております (12月12日 14時) (レス) id: 32b6ce9bde (このIDを非表示/違反報告)
シュリィ(プロフ) - ニーなさん» コメントありがとうございます…！小説を好きと言ってもらえて嬉しいです！最後まで更新頑張りますね(^ ̳- ‧̫ • ̳^)♡ (10月26日 0時) (レス) id: 48493c160b (このIDを非表示/違反報告)
ニーな - このシリーズめっちゃ好きです！体調に気をつけて更新がんばってください！ (10月24日 21時) (レス) @page29 id: 8c9f62e83c (このIDを非表示/違反報告)
シュリィ(プロフ) - 星雀さん» コメントありがとうございます！ぜひ続きも読んでくださると嬉しいです(៸៸᳐>⩊<៸៸᳐)♪ (10月8日 23時) (レス) id: 48493c160b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シュリィ | 作成日時：2023年9月13日 23時
