29.訓練と猫 ページ29
寒さが舞い込む11月中旬____
僕の日常は前とは変わっていっていた。
真人「ほら!よそ見してると危ないよっ!」
A『……ッ!!』
顔のすぐ横を真人の拳が通り過ぎる。
かなりギリギリで避けたけど必死な僕と違い、真人は本気じゃない。
カウンター狙いで呪力を込めた殴打を放てば__
A『そっちこそ、手加減しすぎなんじゃ……うわっ!?』
真人「はい、勝負あり〜。
拳に呪力は乗ってたけど、当たらなかったら意味無いね」
真人の変形した腕に足を取られ、逆さまにされる。
真人「集中できていなかったようだけど何か考え事?」
A『……うん。ちょっとね』
真人「そっか。俺もAに怪我させたくないし、体術はここまでにしとこ」
丁寧に降ろされ、逆さまだった視界が元に戻る。
最近では真人に空いた時間に戦闘の訓練をしてもらっていた。
ここは真人の隠れ家である地下トンネルで、人目につかず呪術の訓練が出来る。
真人は揺れるハンモックに飛び乗った。
真人「俺といる時に他のこと考えてるとか妬けちゃうなぁ」
A『大丈夫、ちゃんと真人の事も考えてたから』
正確には__真人と順平の事を考えていた。
順平とはあの後友達になれたんだよね。たまに会ったり連絡を送りあったりもしてるし。
いじめを止めたことで順平が真人に関わらないようになればいいけど。
A『次は呪術の訓練もしよ?』
真人「えー?体術やったばっかだし少し俺と遊んでよ」ギュー
真人に引っ張られて僕もハンモックの上に乗せられる。
そして、そのまま真人に抱きしめられる形に収まった。
A『(そういえば……ここにも改造人間がいないなぁ。
……僕に見せたくないのかな?)』
ハンモックの上からトンネル内を見渡す。
でも、原作でたくさん見た改造人間は1人として見当たらない。
それどころか、真人は僕との訓練にも改造人間を使うことは一切なかった。
A『(まだ改造人間を作ったりしてないのかな?
そうじゃなくても、僕は真人のこと受け入れてるから隠さなくていいのに……)』
真人「あー!また考え事してる!こうなったら……お仕置だね?」
A『んっ、ふふ……くすぐったいってば!もう……/// 』
痺れを切らした真人に脇やお腹をくすぐられ__
胸に感じていた黒いモヤモヤは一気に霧散した。
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シュリィ(プロフ) - 砂さん» コメントありがとうございます!続編もよろしくお願いします(៸៸᳐>⩊<៸៸᳐)♪ (11月7日 22時) (レス) id: 48493c160b (このIDを非表示/違反報告)
砂 - あ、好きだこの作品…書いてくださってありがとうございますぅぅぅ、、、 (11月4日 7時) (レス) @page23 id: f5943d0623 (このIDを非表示/違反報告)
シュリィ(プロフ) - 名前変えたのでコメントを投稿し直しました、通知行ってたらすみません……! (2023年2月7日 22時) (レス) id: 48493c160b (このIDを非表示/違反報告)
シュリィ(プロフ) - ハンカチモンスターさん» コメントありがとうございます。こちらこそ続編の方もよろしくお願いしますね!推してもらえて感謝です♡(˶> ̫ <^˵)੭ (2023年2月7日 22時) (レス) id: 48493c160b (このIDを非表示/違反報告)
シュリィ(プロフ) - 火鉢さん» 応援コメントありがとうございます。大好きだなんて嬉しいです!これからもこの小説をよろしくお願いしますね!(ˆ ̳ᴗ ̫ ᴗ ̳ˆ)♡ (2023年2月7日 22時) (レス) id: 48493c160b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シュリィ | 作成日時:2022年10月5日 22時