迷いネコ【黒尾鉄朗】 (ページ8)

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あ「これにします！」

私が取ったのは黒いTシャツ

黒「お前はこれがいい。」

あ「これですか！？」

先輩が取ったのは赤いTシャツ

赤とか着ないよ…

あ「いや、黒でいいです」

黒「それじゃあ烏野カラーだろ。」

あ「烏野ですから…」

バッ

あ「…？」

クロ先輩は私の持っていた黒いTシャツを取る

黒「お前はこっちだって！」

そして赤いTシャツを差し出しニヤリと笑う

あ「！///」

不覚にもドキッとしてしまう

黒「１週間は"音駒"だろ？」

あ「…。」

…

結局赤いTシャツを買った

黒「赤買うって素直だな」

隣で先輩は笑っている

あ「！…それは…先輩が……」

黒「ふーん、俺のせいね」

やっぱりクロ先輩苦手だ！
まだニヤニヤこっち見てるし…

…

私たちは日用品売り場に着いた

黒「ちょっとここで選んどいて、家に連絡してくるから」

あ「あ、はい！」

私は歯ブラシを取り、次にシャンプーとかを選びに来た

あ「こっちがいいかなー…、いや、こっち？」

香りにこだわりとかないから迷うなー…

黒「シャンプーはこっちがいい。」

あ「！」

気づいたら後ろにクロ先輩がいて、
私の後ろに立ち私の肩の上から腕を出しシャンプーを取る

黒「家。いいってよ。」

あ「ありがとうございます！」

黒「それと、ボディソープはこっち」

またバカにして…

あ「…」

と思ったら先輩は真顔。

こうやって見たら先輩ってカッコ良……
黒「なんか新婚さんみたいだなー」

ニヤリ。

あ「！」

前言撤回。
やっぱりバカにしてる！！

あ「もう、何でもいいですから、帰りましょ！！」

黒「あ、言い忘れた。」

あ「？」

黒「俺の家、いいのはいいんだけど、親が今日はいないらしいからご飯買って帰るか。」

サラッと言って食品売り場に向かう先輩

あ「え……」

本当に…？
クロ先輩と家で２人…？

いや、野宿よりかは……

黒「早くいかねぇと閉まるぞ」

あ「…」

バスで寝てしまった自分を恨む。