迷いネコ【黒尾鉄朗】 (ページ23)

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同時刻

あ「…。」

洗濯物どうしたっけ…

確か、洗濯物干してそのあと猫又先生のところに行って…。

干したまま…？

私は急いで部屋を駆け出す

あ「やばいー！！」

そして廊下をダッシュ。

…

あ「よかったー…。いや、よくないか」

洗濯物は干したままで特に大きな汚れとか入っていくなかった
早めに気づいてよかった

マネージャーとしてまだまだだな…
潔子先輩はこんな失敗しないだろうな。

あ「潔子先輩に会いたいー…」

ってこんなところで言っても仕方がないか

…

灰「ホームシックか？」

あ「！？」

リエーフ君が後ろに立っていた
どうやら私の廊下での叫び声を聞きつけ後をつけてきたらしい

灰「洗濯物忘れてたの？」

あ「…ごめん」

灰「何で謝るの？」

そう言いながらリエーフ君は私の反対側から洗濯物を取り込む

あ「手伝わなくていいよ！疲れてるでしょ？」

灰「疲れてるとか関係ないよ、仲間が困ってたら助けるの当たり前」

あ「！」

仲間…
なんか嬉しいな

あ「リエーフ君は優しいね！」

灰「どうして？」

真顔で聞き返すリエーフ君

あ「だって、私は正式な仲間じゃないのに。少しの間だけど仲間って言ってくれたら嬉しいよ」

灰「高校違ったら仲間じゃないの？Aは俺のこと仲間じゃないと思ってる？」

あ「え？そんなことないよ！」

灰「だったらAも優しいね！」

リエーフ君はニカッとはにかみ洗濯物を私の近くにある籠に入れる

灰「Aが音駒だったらよかったのになー」

あ「どうして？」

灰「そうしたら、もっと長く一緒にいれるのに」

"もっと長く"
そうか…私が音駒のマネージャーをできるのはあと３日
音駒のマネージャーをすることは本当に最初で最後

クロ先輩ともお別れだな…

もう、前みたいに話せないのかな…

あ「…そうだね」

灰「…。今Aは誰のこと思い出してるの？」

あ「！」

灰「俺はさ…少しの間でもAがマネージャーとして音駒の仲間になったことが嬉しい」

あ「あ、ありがとう」

リエーフ君の様子がいつもと違う…

灰「俺、前からAのこと好き。」

あ「え？」

予想もしていなかった言葉に驚く

灰「俺じゃだめなの？」

私は…
頭の中にはクロ先輩の笑顔

灰「わかってるよ。Aが誰のこと考えているか。だけど、俺諦めないから。」

そう言って笑顔を見せるとリエーフ君は洗濯物をもって建物の中に入っていく