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｢じゃあ、その時ルフィが抱えた2人って……｣
ロ｢そう、私と国王様。でも、それも貴女の言葉があったからよ。｣
｢え？私？｣
深くなった夜の涼しい空気に身を寄せ合い、ロビンは丁寧に話してくれていた。
ロ｢私はあの時瓦礫の下で死ぬつもりだった。けれど、ルフィが私を助けようとして、それを拒んだらルフィが言ったの。｣
Aが誰も死なすなって言ったんだって。
そう言ったロビンは、私を探るようにじっと見つめる。
ロ｢結局1度も自分のことは話してくれなかったけど、貴女は特別な指名手配犯だった。新世界では有名だけれど、その前の海、つまり今いるこの海ではあまり知られていない。新世界に行ったことがある海賊と、裏社会と、海軍以外には。｣
｢え……？｣
昨夜の食堂で、ロビンは他の皆と同じように何も知らないと言った様子だった。
僅かな月明かりはロビンの後ろに回り込んで、表情が見えなくなる。
きっと私はすごく間抜けな顔をしているだろう。
｢私のこと、知ってるの……？｣
ロ｢少なくとも“白狐”の名前はずっと前から。私と同じように8歳という幼い時から指名手配され、10年間逃げ続けている。そして貴女の指名手配書の最大の特徴は｣
写真が載っていないこと。
｢写真のない指名手配書……？｣
ロ｢ええ。その代わりに特徴が書いてある。白髪で天使と見紛う美貌。見たことがない人間でも絶対一目で“白狐”だと分かる、って。実際アラバスタで貴女とは初対面だったけれど、私もクロコダイルもすぐに分かった。｣
｢……そう、なんだ、｣
すごく不思議な気持ちになる。
写真の無い指名手配書なんて、おかしい。
きっと撮られるタイミングはいくらでもあっただろうし、無くても私の悪事には目撃者がいるはず。
そうでなければ指名手配犯になるはずも無い。
ならば似顔絵とかで代用されることだってあるはず、なのに？
そんな特別な指名手配書の人物が私なんて。
花の香りが上がってくる。
ロビンが大切に育てている花壇の花が月明かりに照らされてゆらゆらと揺れている。
ロ｢Aのことはすごく知りたい。けれど、貴女が誰であろうと、麦わらの一味は貴女を救うわ。貴女がそうしてくれたように｣
｢私が……？｣
月はいつの間にか船の正面に回りこみ、ロビンの表情を明らかにする。
優しい微笑みが、私を包み込んだ。
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れな(プロフ) - すごく素敵なお話で続きが気になります！！お時間ある時にぜひ更新お願いします！完結までついていかせてください！ (11月30日 15時) (
レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
桜葉(プロフ) - 兎月さん» コメントありがとうございます！とっても嬉しいお言葉頂き、恐縮です……！完結まで持っていきたいのでゆっくりなペースになっておりますが、ご期待に添えるよう頑張ります！ (8月4日 10時) (レス) id: fda80b2d95 (このIDを非表示/違反報告)
兎月 - 初コメ失礼します。この作品、今日知ったんですけど、面白くて一気読みしちゃいました！次の投稿待ってます！馴れ馴れしくてすみません…m(_ _)m (7月19日 18時) (レス) @page6 id: 2134e8433d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜葉 | 作成日時：2023年7月7日 11時
