猫との暮らし始まりました

24話 ページ26

「ありがとう、本当に助かった」

「いーえー、明日服買いに行こ」


畳まれたタオルケットを受け取る

内心荒ぶりながらマグカップに紅茶を入れる

ごめんなさいね！ティーセット持ってなくて！！


「はい、これどうぞ。体冷えたでしょ」

「ありがとう」


薄く微笑みながらマグカップを受け取る秀

私もマグカップに注ぎ一口飲む


「えっと、戻れてよかったね？」

「…何故疑問形なのかは突っ込まないでおく」


何を言っていいのか分からず、とりあえず当たり障りない言葉をかける

ちなみに私の心境は複雑だ


だってさ⁉もうあの美猫拝めないんだよ⁉⁉
辛くない⁉⁉秀、カムバック‼‼‼


戻れたら戻れたで嬉しいのだが、あの美猫をもう二度と拝めないのかと思うと非常に残念である


「…こんなことならもっとアルバム作っとけばよかった」

「待て、それは初耳だぞ」


ぼそりと呟いたつもりだがどうやら聞こえていたらしい

…あれデジャヴ


「さて、これから一緒に住むわけですが」

「切り替えが早いな、それで？」

「一緒に住むにあたっていくつか決めておきたいことがあるからちょっと話そう」

「なるほど」


そう、今までは猫だったため実質一人暮らしだったため、そんなに問題はなかった

でもこれからは人間として暮らすのだ

主にベッドとか洗濯物とか色々

ベッドは置くスペースがないので敷布団で我慢してもらうことに

洗濯物に関しては別で洗い、家事は当番制ということで大体は決まった

…が、ここで問題が発生する


「ところで」


秀が口を開く


「ん？」

「今日、俺はどこで寝ればいい？」

「…あ」


…やってしまった

敷布団はあるが長らく使っていないので干さなければならない

でも今から干すことは出来ない

つまり


「…寝る場所が」

「ないな」


どうすんだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ

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