猫との暮らし始まりました

17話 ページ19

「じゃあ、行ってくるね」

なぁん


秀が我が家に着て一か月半

もうそんなに経ったのか、と驚く

一緒に住めば住むほど、秀が猫とは思えない賢さが目立ってくる

勿論、可愛さやかっこよさ美しさも目立っているが

…勿論全部写真に収めてるよ‼‼ちなみにアルバムはもう二冊目に突入してるんだ‼‼


閑話休題


例えば、食事

必ずと言っていいほど私を待っている


テレビ

自分で点けていることもしばしばある

そして大抵真剣に見ていたり、まるで言葉が分かっているような行動をすることもしばしば


私が疲れているとき

寝ろ、と言わんばかりに私の手を頭で押してくる

もしくはベッドから枕を持ってこようとする

しかし大きすぎて持ってこれないので最近は寝室から呼ぶように鳴いてくる


まるで人間のようだ

思わず講義中にパソコンで調べてしまうくらいには、秀の行動に疑問を持っている

いくら賢いとは言え、普通こんな行動をとるだろうか

それとなく聞いてみようかとも思うが、まともな返事が返ってくるとは思えない

いやな??確かに話しかけると相槌打つように鳴いてくるよ??


…いやそのうち話しだしそうだな…
「僕と契約して魔法少女になってよ！」って
···有り得そうで怖いな···





「めっちゃ賢いんだよね…なんでだろうね」


なので飼い猫の話を友達にしてみる


「さぁ?賢いならいいじゃん、別に困ってるわけじゃないんでしょ?」


友達は特に気にも留めていないようで、呑気に飲み物を飲んでいた

いや、確かにそうなんだけどね??
私今世紀最大の謎に直面してるんだが??

というかあれは賢いの範疇を越している気がする

伝わらないもどかしさに頭を抱えていると友達が問いかけてくる


「そういや、その猫の写真ないの？見せてよ」

「ん、あーちょいまって」


私はスマホを取り出し、アルバムを起動させる

お目当ての写真を探すように画面をスクロールさせる

目当ての写真を見つけタップする


「この子、うちの猫」

「へぇ！美猫じゃん！」


友達も食い入るように写真を見つめる

そうだろう美猫だろう


内心ドヤ顔する

なんてったってうちの子ですから


…え？親バカだって？？？

だから何ですか？？？？？


「へぇ、この子目が翡翠色なんだ！綺麗じゃん」

「そうなの、珍しいよねー」


写真を見つめていた友達がぽつりと呟く

それはもう、本当に自然に








「何だか赤井さんみたいだね」





…赤井さん？

私はその発言にぴたり、と固まった

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