猫耳？ 翔side ページ31
人がごった返す電車の中。
本を読もうとも手がブレブレで読めない。
翔「おわ…っと。」
電車が大きく揺れるたびに揉みくちゃにされる。
隣に立っているおじさんは容赦なく俺の足を踏む。
……早く降りたい……。
うんざりしながら吊革につかまった、その時だった。
翔「ん……？」
人の波の間に見える、
見覚えのある後姿。
でもなぜか頭を手で隠すようにしていて、
いまいち顔がよく見えない。
しかもこの大混雑の中ではとても声をかけることなんてできない。
翔「二宮…か？」
細く色白な腕、
そしてうちの学校の制服。
もう何日か学校を休んでいたけど…一体何やってんだ？
どう見ても挙動不審。
声をかけようと人を押しのけ、
二宮…と思われる人物のもとへ近づく。
翔「二宮っ！」
電車の音と周りの話し声にかき消される呼び声。
二宮はすぐそこなのに…っ…。
その時、ゆっくりと電車が止まった。
せきを切ったように人の波が外へと押し出される。
それと同時に二宮も遠ざかっていく。
翔「二宮！待てっ！」
・
・
・
・
俺の声が聞こえたのか…ゆっくりと二宮が振り向く。
その時…見えたような気がしたんだ。
彼の手の下に隠れた…「猫耳」らしきものを。
しかし二宮は俺に気づくことなく歩き出してしまった。
・
・
・
・
やっとの思いでホームへと降りた時には、
小さな後姿しか見えなかった。
翔「…さっきの…は…。」
見間違いか？
その時、ふと…
学校にいたあの猫を思い出した。
翔「はっ…まさか…。」
生物の教師である俺が…何を考えてんだ。
人間が猫になったり猫が人間になったり…
いくら二宮が優秀でもできるわけがない。
あの猫耳は…見間違いだよな？
心におかしな気持ちを抱いたまま、
俺は家へと急いだ。
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舞 - 続きが気になる…。早く続きをお願いします！！！！ (2015年4月2日 14時) (
レス) id: 58da3962c0 (このIDを非表示/違反報告)
雅美(プロフ) - あらまぁ私、埼玉住みなんです！！なんて偶然 (2011年12月29日 18時) (レス) id: 2ca50c692e (このIDを非表示/違反報告)
翔☆大輝 - 翔くん気付いてぇ（´Д`） (2011年8月3日 11時) (レス) id: 468c790983 (このIDを非表示/違反報告)
翔☆大輝 - 人間もどったぁ!!!（´∀`*） (2011年7月22日 8時) (レス) id: 468c790983 (このIDを非表示/違反報告)
アイバカ - メチャクチャ面白いです！展開がチョー気になる！更新ガンバです！ (2011年6月4日 9時) (レス) id: ad3affbd47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まりも | 作成日時：2011年3月4日 22時
