◇マトモな意見は俺の答え【Kn】 ページ6
「好きです！付き合って下さい！」
「え、無理。」
「っ…酷いっ！そんな、事、言わなくてもっ……」
「あ、あの！ずっと好きでした！お付き合いしてくれませんか！」
「ごめんなぁ、俺今恋愛とかに興味ないねん。嬉しいけどすまんな。」
「……なんで、もっとしっかりと、断ってくれないんですか！」
「は？」
「興味ないんでしょ！？ならちゃんと振りなさいよ！」
「いや、どーすればええねん！！！」
『知らんよ』
真面目に聞く俺を嘲笑い、優雅にお菓子を食っているコイツ。
人が悩んでるのにコイツと言う奴は……どうかしてるんか！
「いや、だって酷ない！？こっちは一体どういう振り方すればえーねん！」
ここまでくると、もう苛ついて仕方ない。こっちはお前らに告白された側、なのになんであれこれ言われなきゃならんのや！！
愚痴を目の前でポテチを知らん顔で食べている奴に吐き出す。
聞いてるのかは分からんが。
と、そこまで本当に聞いてるのか謎だった彼女がポテチを飲み込んで話出す。
『うーん。ならテキトーに付き合っちゃえば？振るの嫌なら付き合えばえーやん。』
「はぁ？」
コイツと言う奴は、心がマジでどっかにいっている。俺が言える事ではないんやけど。
「もっとマトモな意見」
ちょーだいや！と言おうとした所で、俺の口は停止する。
何故か分からないが、彼女が俺を見つめていたのだ。
目力とは違った、ちょっとした威圧感に少したじろく。
彼女は目線を反らし、お茶に手を伸ばしゴクリ、と飲み出した。
彼女のゴクリ、と言う音と同時に、俺の唾を飲む音も、ゴクリ。
彼女はお茶をすっかり飲み干すと、こちらを向いて口を開いた。
『もう一個、いい提案があるよ。』
「……なん、や？」
彼女は妖艶な笑みを浮かべると、俺の体に跨がって言った。
『私と付き合う事。ただ一つ条件。これは振るの、ナシね。』
俺の口に指を当て、ゆっくり微笑む彼女。
俺はその表情を見て、頷く事しかできなかった。
なんだか、悔しい。
悔しいから、俺が頷いたのは油っぽい指を離してもらうためだと、自分には言い聞かせておこう。
[マトモな意見は俺の答え【Kn】]
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ねこかん(プロフ) - あーさん» ありがとうございます.........！読み返してる...！？だいぶ前からご拝読されて下さってるようで、感謝してもしきれません...！！更新頑張りますね！あー様も小説の更新頑張って下さい........！！！＾＾ (2019年6月14日 17時) (
レス) id: 44d9d7db35 (このIDを非表示/違反報告)
ねこかん(プロフ) - マーシャさん» わわ...！ありがとうございます！素敵だと言ってもらい光栄です。更新頑張りますね！マーシャ様も小説の更新頑張って下さい...！！！＾＾ (2019年6月14日 17時) (レス) id: 44d9d7db35 (このIDを非表示/違反報告)
あー(プロフ) - 短編集いつも楽しませていただいて、何回も読み返させていただいております…！次の更新楽しみにしていますね＾＾ (2019年6月14日 17時) (レス) id: ae45228fe4 (このIDを非表示/違反報告)
マーシャ(プロフ) - この短編集とっても素敵です…！次の更新楽しみにしていますね＾＾ (2019年6月14日 17時) (レス) id: cf5983d7fe (このIDを非表示/違反報告)
ねこかん(プロフ) - elさん» ありがとうございます。素敵な表現の仕方です…嬉しい限りでございます！お気遣いありがとうございますゆっくり更新ですが、これからもよろしくお願い致します。 (2019年5月1日 21時) (レス) id: d8f7b59ca9 (このIDを非表示/違反報告)
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