◇月と俺はいつ【Kn】 ページ12
「よろしくな！俺コネシマって呼ばれとるからそう呼んどってくれた方が楽やわ！」
『……よろしく、』
新学期そうそうの席替え。隣になったんは月のように静かでミステリアスな子。髪の毛は黒髪で、瞳は吸い込まれそうに澄んでいた。
ただ、何故だか分からないが彼女と居ると変な感じがしてしまう。心が脈打ちを速く進めるのだ。
まぁきっと、初対面やから慣れてないだけやな！と俺は思い、彼女と仲良くするためバンバン話しかけにいった。
「なぁ、一緒に弁当食べへん！？今日ええ天気やから屋上行こうや！」
手始めに昼食に誘う。しかし彼女は顔をしかめた。
『日射しが眩しいので…』
なんか予定でもあったんかな、と思ったが、断られた理由に唖然とする。
日射しが眩しいってどーゆー断り方や！
「一緒に帰ろうや！夕焼けが綺麗やで！」
次の日の帰り、ちょっとキザな台詞付きで帰りに誘う。
『え、遠慮しときますね。』
前より断り方は若干柔らかかったが、苦笑いで返された。
結局道が同じな訳だから、俺がストーカーのようになってしまった。
「とりあえず遊ぼうや！」
自分でもヤケクソ気味と感じる言葉を吐く。こんだけ毎日誘って居るのに、心のドッキドキは無くならん。心はないはずやのにな。
『雑過ぎやしませんか！？行きません。』
彼女からツッコミを頂いたあと、やっぱり入れられる断り。
さっきまで高鳴ってきた胸は静まりかえる。流石に悲しくなってくるんやけどなぁ…。
だがしかーし！諦める気がしない俺。彼女と仲良くなるまでは諦めん。
家に帰って謎の闘志に燃えていた時、テレビのニュースが耳に入る。
「……よっしゃ、これや。」
翌日、彼女の姿を見付け近寄る。彼女は嫌そうに眉を歪めた。
「明日の夜空いとる？いいことがあるんよ！」
しかし、俺はそんな事お構いなしに話す。これで一気に仲良うなれんちゃうか！？
彼女はしばらく考え込むと、俺の方を見て言った。
『はぁ……分かりました。行きましょう。』
ため息混じりに発せられた言葉だったが、俺の心臓はバックバク。
「ありがとうな！じゃあ夜八時集合！」
それだけを言い残し、急いでその場から立ち去る。
この心臓の高鳴りがなんなのか、この時の俺はまだ知らない。
[月と俺はいつ【Kn】]
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ねこかん(プロフ) - あーさん» ありがとうございます.........！読み返してる...！？だいぶ前からご拝読されて下さってるようで、感謝してもしきれません...！！更新頑張りますね！あー様も小説の更新頑張って下さい........！！！＾＾ (2019年6月14日 17時) (
レス) id: 44d9d7db35 (このIDを非表示/違反報告)
ねこかん(プロフ) - マーシャさん» わわ...！ありがとうございます！素敵だと言ってもらい光栄です。更新頑張りますね！マーシャ様も小説の更新頑張って下さい...！！！＾＾ (2019年6月14日 17時) (レス) id: 44d9d7db35 (このIDを非表示/違反報告)
あー(プロフ) - 短編集いつも楽しませていただいて、何回も読み返させていただいております…！次の更新楽しみにしていますね＾＾ (2019年6月14日 17時) (レス) id: ae45228fe4 (このIDを非表示/違反報告)
マーシャ(プロフ) - この短編集とっても素敵です…！次の更新楽しみにしていますね＾＾ (2019年6月14日 17時) (レス) id: cf5983d7fe (このIDを非表示/違反報告)
ねこかん(プロフ) - elさん» ありがとうございます。素敵な表現の仕方です…嬉しい限りでございます！お気遣いありがとうございますゆっくり更新ですが、これからもよろしくお願い致します。 (2019年5月1日 21時) (レス) id: d8f7b59ca9 (このIDを非表示/違反報告)
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