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「Aは？なんで手あげたの」
「あいつが担当教員なのに」と風紀や身だしなみに厳しい先生を控えめに指差しながら笑う田中くんは、私のことを初めから名前呼びした。
初めての図書委員の集まり。田中くんは私より先に図書室に来ていた。何をいうか迷って、結局何も言わずに隣に座れば、「よっ」なんて、まるで友達みたいに声をかけてくれた。
「んー、」
「あの空気が嫌いだから、でしょ」
「あ、そう。田中くんも？」
「うん、俺も。あの全員が人任せにしてる空気、ちょー嫌じゃね？」
「うん。嫌」
先生にバレないように、小さな声で話すのは、悪いことをしてるみたいで刺激的だ。あ、みたいじゃなくて、普通に悪いことか。
「意外と仕事量少ねーじゃん。ラッキー」
「そうだね」
「まずはー、来週の火曜か」
「うん」
一枚のプリントを二人で一緒に見る。田中くんは、距離感がバカなのかもしれない。時々肩が触れる。動くたびに、大人っぽい良い香りもした。
「なに？めっちゃ見んじゃん」
「ごめん」
「あ、俺のこと、もっと不真面目かと思ってた？」
自嘲気味に笑う田中くん。やっぱり、自分が流されてる噂とか諸々、知っていて、少なからず傷ついているんじゃないかなーと思ったり。
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Ne子(プロフ) - aさん» 嬉しいです…ありがとうございます！！ (2月29日 21時) (
レス) id: 58b12061de (このIDを非表示/違反報告)
a(プロフ) - Ne子さんのお話全部可愛くて面白くてきゅんきゅんします！これからも更新楽しみにしてます！ (2月27日 0時) (レス) id: 4b25b1d56f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ne子 | 作成日時：2024年2月2日 0時
