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「あいつら、めっちゃ羨ましがってんの」
樹が言う”あいつら”とは、いつも一緒にいるお友達たちだ。森本くんと、ジェシーくん、あと偶に、松村くん。階段に座って楽しそうに話してるのを、よく見かける。
「ぜってーあげねぇけど」
「なんで？あげなよ。卵焼きの一つくらい」
「はぁ？あげるわけねぇだろ」
あの日から、私は樹のお弁当も作っている。ほぼ毎日。最初は遠慮してた樹も、最近では時々リクエストをくれるようにまでなった。自分の節約の為にお弁当を作る日々にはなかった彩りで、割と良いものだ。
「美味かった。ごちそうさまでした」と言いながら返してくれた空のお弁当箱を受け取ってカバンにしまえば、次は紙を渡された。ラミネートされたカラフルなメニュー表。
「何食う？」
「んー、プリンかなぁ」
元々ここに二人で来た動機は、樹の「中間テストやばいから勉強教えて」だったけれど、いつものお礼になんでも奢る、とさっき言われて気づいた。多分彼は、私に何かを奢る為にここに連れてきてくれたんだ。わざわざ私の最寄り駅にあるファミレスに。
「えーこっちにしろよ。チョコレートパフェ。お前パフェ嫌い？」
樹は身を乗り出して、一番豪華で高価なそれを指差した。
「いや嫌いじゃないけど、高いよ」
「なんでも奢るって言ってんじゃん」
「結構大きいし、一人じゃ食べきれないと思う」
メニュー表に載ってるのは実寸大じゃないけど、さっき隣の学生が食べてるのを盗み見したから確実だ。かなり大きかった。
「じゃあ、半分こする？」
「え？」
「俺も食う。なら頼んでいい？」
「ん、うん」
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Ne子(プロフ) - aさん» 嬉しいです…ありがとうございます！！ (2月29日 21時) (
レス) id: 58b12061de (このIDを非表示/違反報告)
a(プロフ) - Ne子さんのお話全部可愛くて面白くてきゅんきゅんします！これからも更新楽しみにしてます！ (2月27日 0時) (レス) id: 4b25b1d56f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ne子 | 作成日時：2024年2月2日 0時
