光芒 II (ページ20)

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とめどなく頬に流れる涙を見て北斗くんは、私の腕を引いてアパートまで連れて行ってくれた。そして、私を柔らかい座椅子に座らせて、お茶を出してくれた。「落ち着くまで待つから、話そう」って、そう言ってくれた。

「…あの、まず、私は、北斗くんのことが好きなんだと思う。いや、好き」
「……は？ちょっと、待って、急に」

北斗くんにとっては急かもしれないけれど、私にとって1番言いたいことがこれだったのだ。北斗くんの好意を受け取るだけ受け取って返さず、不安にさせていた今まで、ずっと罪悪感を抱えていた。

「北斗くんは、まだ私のこと好き？」
「……すきだよ、」
「良かった」
「ちょっと、待って何？有り得ない」
「有り得なくないよ」

「今まで言えなくて、ごめんなさい」そう頭を下げたら、北斗くんはあたふたして机の角に足をぶつけていた。痛がる北斗くんに緊張の糸が解けて、北斗くん自身も恥ずかしそうにしながら、2人して笑った。いつぶりだろうか、北斗くんの笑顔を見たのは。

「思ってること、全部、言うね」
「……ん、うん」
「心の中では、北斗くんは学生だから、私なんかと付き合わない方がいいんじゃないかって思ってた。私が縛りつけたらいけない存在なんじゃないかって。でも、北斗くんと話すたびに、明るくなれる私がいて。素直に、好きなんだなって思った」
「……」
「好きだから、これからも一緒にいたい、と思ってる」
「……」
「北斗くんは？」
「……俺は、」
「うん」

どんな言葉も受け止める。その覚悟は、出来てる。