Cheers (ページ33)

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家から歩いて徒歩5分の大きなスーパーに、ジェシーくんと歩いてきた。外は夏真っ盛りで蒸し暑くて、ジェシーくんは代謝がいいから5分歩いただけで額から汗が垂れるほどだった。「なんでAだけそんなに涼しそうなの！」って理不尽に怒られた。元来あまり汗をかかない体質なのだ。

「今日マリさんは？」
「マリさん旦那さんとデートだって。起きたらテーブルに置き手紙あった」
「いいねー。デートかぁ。ってそれは、海外行ったってこと？」
「うん。そーいうことだね」
「タフだなぁ。愛だね」
「デートって言ったらさ、これもデートじゃない？俺たち」
「えー？スーパーデート？」
「いいねーなんか強そう」
「そのスーパーじゃないよ」

私がカートを押して、ジェシーくんはマリさんに頼まれたフルーツや調味料類なんかを迷うことなくカゴに入れていく。その他には、夏野菜を幾つか選んでいた。お昼はお店で余った魚介を使ったシーフードカレーを作ってくれるらしい。想像するだけでお腹が鳴って困る。

「あ、」
「ん？」
「忘れものあったから、ちょっと待ってて」

レジに向かおうと思っていたところで、ジェシーくんは忘れものを取りに小走りで店の奥へ行ってしまった。待っている間にちょっとしたスナック菓子が目に入って、こっそりカゴの中へ入れる。あとでジェシーくんと食べようっと。想像するだけで、なんて穏やかな昼下がりなんだ。