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「もうやめといたら？」
「まだ飲みます」
隣から腕を掴むけれど、碧井は首を横に振ってグビっとハイボールを流し込んだ。
仕事終わり、煙たい個室、不貞腐れる碧井。森本は、電話中で不在だ。
プレゼンの労いも兼ねて、数日前に「何食べたい？」と聞いたところ、2人は「焼肉がいいです！」と食べ盛りの学生みたいに主張した。だから喜んでほしいと思ってちょっと高めの焼肉屋さんを予約したのだ。さっきまで、和気藹々としていたのに、森本が電話に出て行ってからの空気が重い。
「碧井そんなにお酒強くないでしょ」
「それでも飲みます。Aさんも飲みましょうよ」
「私まだ残ってるから」
碧井は、勝手に店員さんを呼んでハイボールを2杯頼んだ。私も飲めってことだ。こうなると碧井は止められない。
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作者名：Ne子 | 作成日時：2023年7月27日 19時
