Cheers (ページ14)

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大事なプレゼンが明日にまで迫った日曜の夜、時計の針はてっぺんを超えていたけれど、週末色々あった事もあり、まだ不安が残っていて眠れなかった。

夕食を食べて、お風呂に入って、21時くらいからずっと作業してるから、ブルーライトを浴びすぎて頭が痛い。脳を騙すためのカフェインを注入しようと青色の缶を開けたら、ちょうどよく部屋の扉がノックされた。私の名前を呼ぶジェシーくんの声がする。

「A？」
「はーい」
「開けるよ？」
「うん」

「てか俺、入っていい？」って心配そうな聞いてくるから「当たり前じゃん」なんて笑ってしまった。恐らく初日にマリさんに言われたことを気にしている。

「なんか笑ってんね」
「ううん。なんでもない」
「明日早いんじゃないの？」
「うん。早いけど、あと少し確認する」
「そっか」

ジェシーくんは小さな土鍋の乗ったお盆を持って、私の隣で胡座をかく。

「じゃあちょっと休憩しよ」

土鍋の中には、椎茸やニンジンの入った雑炊が、ホワホワと湯気を立てている。思わずお腹がグーッとなった。美味しそうだ。

「え、これジェシーくんが？」
「Aお腹空いてるかなーって思って作ってみたんだけど、本当に空いてたみたいだね」
「空いてた！ありがとう」

ジェシーくんって料理作れるんだ。という発見よりも、今はその優しさに胸打たれて、また泣きそうになった。