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海人くんはテストが近いらしく、ここ最近は北斗くんの部屋で私が彼に勉強を教えたりしている。最初、私の家に海人くんが来る予定だったけれど、北斗くんに言ったら「俺がまだAさんちにお邪魔したことないのに、なんで海人だけ」と拗ねてしまったから、結局こうなった。
「てかほっくんが俺に勉強教えてよ。そしたらAちゃんに迷惑かけなくて済むんだよ？」
「迷惑じゃないけど、」
確かに。北斗くんは私なんかより遥かに賢いし、教えるのも上手そうだ。
「嫌だよ。海人俺が説明したって全然聞かないじゃん」
「それはほっくんの話が長いから」
「それが教えてくれる人に言う言葉？」
「まぁでも実際ね、Aちゃんに教えてもらった方が分かりやすいし、何よりやる気が出る！」
「本当？」
「うん。Aちゃん教え方上手だよ」
「ありがとう」
「あとね、良い香りするし」
「なにそれ(笑)」
「そういうのやめろ」と北斗くんから一喝が入って、海人くんは解きかけの問題に戻る。
「ていうか海人、塾は？塾で勉強教われよ」
「あぁー、塾ね。この前辞めた」
「は？」
「あんな息苦しいとこ、いるだけで寿命縮んじゃうよ」
「縮めて勉強するんだろ」
「えぇ、やだー。俺150歳まで生きるつもりだよ？」
「お前が何歳まで生きたいとかどうでもいいけど。受験があるでしょうが」
「あ、うん。ある。もうすぐ」
「……なんでそんな軽いの」
「大丈夫だから。心配しないで」
「心配、っていうか」
北斗くんと会話しながらも、海人くんのシャーペンはずっと動いている。
「はい、Aちゃん。丸つけお願いします！」
片手間で問題を解いていたわけではないみたいだ。ノートに書かれた答えと解答集を見比べれば分かる。さっきまで分からないと嘆いていた問題にも、赤丸がついた。
「Aちゃんに教えてもらったから、今回のテスト1位とっちゃうかも」
「下から？」
「違うよ！」
北斗くんが揶揄っているように、学年では下の方を行ったり来たりしているらしい。それは得意な教科と苦手な教科の差が激しいからと、海人くん自身が言っていた。国語、特に現代文が1番得意で、教科ごとの学年ランキングでは1位を許したことがないらしい。
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akikuma(プロフ) - 切ないですね…大好き"だった"、好き"だった"人、過去形なのがなんとも切なすぎます😭みんな幸せになれー！って心の中で叫んじゃいました！ (9月27日 7時) (
レス) @page45 id: 5677edd0e4 (このIDを非表示/違反報告)
Ne子(プロフ) - akikumaさん» はじめまして！わーいありがとうございます😭 (9月26日 23時) (レス) id: c4997b2b87 (このIDを非表示/違反報告)
akikuma(プロフ) - はじめまして！大好きなお話です！！また更新されて嬉しいです🥰続き楽しみにしてます！ (9月26日 17時) (レス) @page42 id: 5677edd0e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ne子 | 作成日時：2023年3月30日 0時
