甘えたい、甘やかしたい。【赤】 ページ2
「A〜」
「……はぁい？」
「こっち向いてよぉ〜、んふ」
コトリ、とグラスを置いてそちらへと目を向けると頬を赤くしてにへらと笑う大学の同期。
「かわいいねぇ〜、A」
「……飲み過ぎ」
……兼恋人のぶるーく。
その様子に周りからは「お熱いね〜！」とからかわれて囃し立てられる。毎回ゼミの飲み会に来るとこうだ。程々にお酒が入るとぶるーくはいつも以上に距離が近くてべったりとくっついて来る。
「愛されてんね、A」
「恥ずかしいんだけど………」
「どうせ家でもお前にべったりなんだろ？コイツ」
「それはそれで大変そう」
「ぶるーくくん、構ってアピールすごそうだしね〜。そこんとこどうなの？Aサン」
「え？まぁ………………うん」
「しっかり者のAちゃんと甘えたなぶるーくくんって相性よさそー！」
ゼミのメンバーが好き勝手言っているのを苦笑いで受け流しつつ、グラスに残っていたお酒をぐいと飲み干した。
「あは、僕ってば家で甘やかして貰ってばっかりだと思われてるみたいだねぇ〜」
「……ん」
飲み会の後、二次会へは行かずぶるーくと一緒に彼の家へと帰った。リビングへと着くや否や彼は至極優しい声で「おいで？」と手を広げる。私は迷わずその腕の中へと身体を預けた。すり、と顔を彼の胸元に寄せるとよしよしと頭を撫でられる。
「家じゃこーんなに甘えんぼさんなのにね？」
外では昔からの癖でどうしても頼れるしっかり者を演じてしまう私は反動でこうしてぶるーくに甘えてしまうのだ。
「……こんなだらしない私は嫌？」
「ん？ぜーんぜん！むしろもっと甘えてもいいよ！」
ニコニコと嬉しそうに笑うぶるーく。彼にこうして甘やかして貰う度に、明日も頑張れると思う私と、その反面もうぶるーくがいなきゃダメだなと思う私がいる。
「ね、Aを甘やかしていいのは僕だけだからね？」
「うん。ぶるーくにしかこんなことしないよ、私」
「嬉しいなぁ〜、これからもたーくさん僕だけに甘えてね？」
そして僕から離れられなくなればいいよ。
薄暗い彼の瞳には気付かぬまま、ぎゅうと広い背に手を回した。
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ぽんこつらーめん(プロフ) - あいりすさん» コメントありがとうございます。励みになります。 (2023年4月16日 20時) (
レス) id: 458486b0e2 (このIDを非表示/違反報告)
あいりす(プロフ) - 最近とても更新してくれて嬉しいです！これからも頑張ってください!! (2023年4月14日 6時) (レス) id: 06d1bec9da (このIDを非表示/違反報告)
ぽんこつらーめん(プロフ) - あいりすさん» こちらが明記してなかったのですみません…。そのつもりでした。ただマフィアパロはいつか書きたいなとは思っていますのでもし時間ができれば頑張りますね。コメントありがとうございました。 (2023年2月18日 22時) (レス) id: 458486b0e2 (このIDを非表示/違反報告)
あいりす(プロフ) - ぽんこつらーめんさん» 何処かにかいていましたか!?そしたら申し訳無いです…。 (2023年2月18日 16時) (レス) id: 255513ac99 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんこつらーめん(プロフ) - あいりすさん» コメントありがとうございます。折角リクエスト頂いた所申し訳無いのですが一旦リクエストは1人1回までとさせて頂いております。申し訳ございません🙇 (2023年2月18日 15時) (レス) id: 458486b0e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽんこつらーめん | 作成日時：2022年12月31日 20時
