玖拾 ページ42
あの後、帰ってきた恵によって左之助は何とか一命を取り留めた。
夜も更けた頃、剣心は道場に。薫と恵は左之助の看病。弥彦は眠り、そしてAは縁側に一人座っていた。
彼女はおもむろに胸元から一つの手紙を出し見つめた。
�犖嫩海忰瓠弔修Φ�されたこれをAは未だ開けることができないでいる。
震える手を何とか抑え、恐る恐る手紙の封を切った。
�犖嫩魁�元気にしているか。
最後に見たお前は幸せそうだったが、
抜刀斎に泣かされてはいないか。
俺は今蝦夷に居る。
体を病んでもう長くないだろう。
だから、ここに書き残しておくことにする。
俺は今後悔している。お前と離れたことを。
本当はあんなに悲しそうな顔をさせたくなかった。
本当に申し訳ないと思っている。
できることならまたお前とひとつ屋根の下で暮らしたい。
だがそれも叶わないだろう。
お前は、抜刀斎を選んだ。
お前は、あいつと幸せになるべきだ。
俺の事など忘れ、そして平和に暮らせ。
ただ、これだけは本当だ。
胡蝶…いや、A。
お前はこの俺が唯一惚れた女だ。
ずっと、愛している。 土方��
『…土方はん…字、雑で読めへんよ…全部滲んどるやん…』
そう呟くAの目から大粒の涙が後から後から溢れ出て、いつしか手紙さえ濡らしてしまっている。
『忘れられるわけ…ないやん…』
Aは手紙を胸に抱き、声を上げて泣いた。
空に浮かぶ三日月はそんな彼女をいつまでも優しく照らしている。
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モブキャラ - 私『刀姫』読みました！！とっても面白くて、最高でした！「刀姫』もこのお話も更新楽しみにして待っています！色々あってお気に入り登録できませんが、私の中ではお気に入り登録認定されてますので！頑張って下さい (2020年9月10日 5時) (
レス) id: 8ce7db365e (このIDを非表示/違反報告)
あんじゅ - 最高 (2020年2月20日 21時) (レス) id: 0aa15127f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚姫 | 作成日時：2016年8月27日 22時
