質拾 ページ22
剣心「黒傘…」
浦村の話を聞いた剣心は、部屋で考え事をしていた。
彼の話に、少しばかり心当たりがある。
二階堂平法、心の一方。またの名を居竦の術。
この技を使う者を、剣心は知っていた。
幕末のあの頃、一度だけ戦ったあの男…
名を…鵜堂刃衛…＿＿＿
『剣心？』
剣心「！Aか。」
彼女の声に我に帰ると、自室に招き入れた。
『何したん？随分怖いお顔やけど…』
少し不安そうな顔をしてAが聞く。
剣心「ああ…少し考え事を。」
『そう…署長はんの話？』
剣心「…その男を俺は知っている。だから、俺が倒さなければならん。」
『…その人、うちも知っとる。』
剣心「っえ？」
Aの予想外過ぎる言動に驚く剣心。
『何度か会ったことがあるんよ。土方はんの付き添いで来はってたから。�牴兇僚�になれ�瓩辰童世ご鵑蕕譴燭海箸發△辰燭覆 �』
表情豊かに昔を語る彼女に、剣心の心がズキリと痛む。
そんな彼女の話には必ず土方がいて…
俺の負けか。死んだ者に敵うものか…＿＿＿
するとAは、剣心の顔を覗き込んで言った。
『…でも剣心の方が好き。』
剣心「なっ…！？」
してやったりと微笑む彼女に心臓が飛び出そうになる。
何故この女子は今最も欲しい言葉を言ってくれるのか。
本当に…恐ろしいというか、何というか…
『剣心、分かりやすいんだもの。機嫌が悪いとすぐ眉間に皺が寄るし。』
くすくすと笑う彼女に少し面白くなく感じた剣心は、彼女の口を吸った。
剣心「悪戯が過ぎると、俺も我慢出来なくなるよ。」
『っ！！』
呆気にとられたかと思えば顔を真っ赤に染めた彼女を笑いながら抱き締める。
剣心「ごめんごめん。からかった。」
『〜…もうっ！』
剣心の胸に真っ赤な顔を埋めるAがたまらなく愛しく思えて、もっと自分に寄るように抱き締め直した。
左之助「おーい、剣心ー！そろそろ行くぜー」
剣心「おろ。じゃあ、行ってくるよ、A。」
『気を付けて…』
剣心「ああ。」
気付けばもう夕方。
剣心はAから刀を受け取ると、部屋を出て行った。
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モブキャラ - 私『刀姫』読みました！！とっても面白くて、最高でした！「刀姫』もこのお話も更新楽しみにして待っています！色々あってお気に入り登録できませんが、私の中ではお気に入り登録認定されてますので！頑張って下さい (2020年9月10日 5時) (
レス) id: 8ce7db365e (このIDを非表示/違反報告)
あんじゅ - 最高 (2020年2月20日 21時) (レス) id: 0aa15127f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚姫 | 作成日時：2016年8月27日 22時
