陸拾陸 ページ18
『ええっ…こんなにたくさん…頂けまへん!』
大久保「いや、貰ってくれ。君の音色はこれ以上の価値がある。これでも安い方だ。」
『そんな…』
Aは座敷の後、大久保に多額の金を押し付けられていた。
そんな彼女はすっかり困り果てている。
『やっぱりダメ、こんなに貰えへん…』
大久保「頼む、もらってくれ。」
『あっ…ちょっと…』
大久保は無理に押し付けると、さっさと店を出て行った。
『…どないしよ。』
ここで百面相していても店の迷惑になるだけ。
大量の金をとりあえずしまって、外に出た。
剣心「A。おかえり。」
『あ、剣心。ただいま。』
店の前では剣心が腕を組み、壁に体を預けていた。
剣心「遅かったな。どうしたんだ?」
『それがね…』
1人で考えても始まらない。
そう考えたAは、剣心に相談することにした。
剣心「なるほど、さすが内務卿…。でも、頂いていいんじゃないか。それが相手の厚意なんだ、断る方が失礼だと思うし…」
『そっかぁ…それじゃあ有難く頂きます。大久保はん。』
剣心「さ、もう遅い。帰ろう。」
『うん。』
剣心はAの手を取ると、家路を歩いていった。
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薫「おかえりー、遅かったわねー…」
あまりにも遅かったので薫の瞼はほとんど閉じていた。
『ふふ、ただいま薫ちゃん。お出迎えありがとう。』
剣心「さあ、薫殿。もう眠るでござるよ。」
薫「うん。」
『それじゃ、うちお化粧落としてくるから。』
Aは部屋に戻った。
すると一気に今までの疲労感がのしかかってくる。
それに耐え切れなくてAは布団も敷かずに横になった。
起きなくてはと分かってはいるが、どうしても瞼が開かない。
とうとうAは睡魔に負けて眠ってしまった。
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モブキャラ - 私『刀姫』読みました!!とっても面白くて、最高でした!「刀姫』もこのお話も更新楽しみにして待っています!色々あってお気に入り登録できませんが、私の中ではお気に入り登録認定されてますので!頑張って下さい (2020年9月10日 5時) (レス) id: 8ce7db365e (このIDを非表示/違反報告)
あんじゅ - 最高 (2020年2月20日 21時) (レス) id: 0aa15127f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柚姫 | 作成日時:2016年8月27日 22時