飛べなくなった愛され少女（HQ）

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Aside


黙々と材料を切る


猫の手猫の手


小中の家庭科の授業の調理実習を思い出すよ


懐かしいなー



『菅原ー猫の手、指切るよ』


「おう、てかさらっと怖いこと言うなよなー」


『一回調理実習で指切ったことあるんだよね』


「え、まじで？」


『うん、小学校6年の時だったかなー。
なんかさ、卒業する前にお世話になった先生へ感謝を伝えるために何かを企画して実行しようーみたいなのなかった？』


「あーあったあった。俺先生に手紙書いたわ」



『そうなんだ。私のグループはねおにぎりをつくって渡そうーってなったの。』


「おにぎりつくるのに包丁って使うっけ」


『普通のね、おにぎりじゃ物足りないから具沢山のおにぎりつくろうってなったの』



「あぁ、五目ごはんみたいな？」



『そうそう、そういうの。私はゴボウを切る事になってたんだけど、自分の指切っちゃって』

「うわ、痛そうだな」


『痛かったし、ゴボウに私の血がついて結局ゴボウ使えなかったんだよねー』


「それはどんまい」


懐かしいなー

あの時よりか切るスピードだって上がってるし
上がらないとダメだけど
これも成長したってことかな…



「俺一回調理実習でE評価くらった」


『なにつくったの』


「つくってなくて、りんごの飾り切り」


『うさぎの形のやつ？』


「そうそう、しかも俺だけE評価。そのテストだけクラスで一番下だった」


美意識強めだったんだな、その先生
私の予想じゃその先生は結構化粧濃いめの
それは偏見か



『いいじゃん可愛い』


「可愛いってなんだよー」

ケラケラ笑う菅原にこっちまでつられて笑ってしまう


『雑談ばっかしてるけど、ペースあげないと皆帰ってくるよね』


「そうだな、ちょっと急ごう」

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