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Aside



『皆、ありがとう。


私、もうぶっちゃけその事気にしっ……』




あ、やばい。くる。




ゴホゴホゴホッ




咳止まんない。




コボッゴホッ




やばい、本当にどうしよう。




『はぁっ…はぁっ…っつ。』





私は喘息持ちで、
いつ起こるか分からない発作に悩まされている。




1度咳き込んだら止まらなくて落ち着くまでだいぶかかる。



「これ飲める?飲めるなら、飲んだ方がいい。」

潔子ちゃんが私に飲み物を渡そうとしてくれた。



…けれど、ぶっちゃけ今の状態で飲み物を飲む余裕はない。

無理やり飲んでも多分きちんと飲めないと思う。



『きよ…ゴホゴホゴホ』


「ごめんね、喋らなくていいよ。飲めそうになったら私に教えて。」


申し訳ない。



さらに、部員が私の咳が酷すぎるせいか、様子を伺ちに、こちらへ寄ってきた。




ここでは、発作のことを隠そうとして頑張ったのにダメだった。





基本安静にしていれば、そこまで激しく発作が出ることはない。

まさか、ここで…か。




私が周りからこう言われることの原因だって、喘息持ちで、部活が続けられそうになかったからだ。

いわゆる
ドクターストップってやつ。




喘息さえなければ。




きっと私は飛んでた。





皆が声をかけてくれる…のは分かる。


すぐに、武田先生が来て何か言いながら背中を撫でる。
多分仁花ちゃんが先生を呼んできてくれたんだろう。



咳に意識がいき、もちろん喋れるわけない。



ある程度時間は経ったのに咳は止まない。




皆のこと、ガン無視状態だし。皆の顔見る余裕ないな…。







あー…恥ずかしい。



挙句の果て、涙まで出る始末。



最悪だ。




息しづらくてものすごくきついし。
いっその事すぐに気絶して楽になりたい。



思考回路は鈍くなるばかり。


残った理性を掻き集めて今からどうするか考えないと。



皆の貴重な部活中断させて残ったのは罪悪感のみ。




とりあえずここから消えないと。




どこかへ行かなきゃ。



恥ずかしくて、でもきつくて、ぐちゃぐちゃになって涙と咳ばかり出て止まらない。



後ろを向いて、体育館入口の方へ歩きだそうとすると、誰かが私の手を引っ張った。



もちろん強制的に振り向かされると、



「何一人で解決しようとすんだよ、

俺が保健室まで連れてくから乗って?」



菅原が、屈んでニカッと笑った。









『菅原…。』

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こげぱん(プロフ) - プリン様コメントありがとうございます!これから、打ち上げの話を書く予定で、その中で回想シーンとしてマネージャーたちのクラスマッチの話を書きたいと思います!ご意見ありがとうございました!これからもこの作品をよろしくおねがいします^^* (2020年4月1日 0時) (レス) id: 2886db1029 (このIDを非表示/違反報告)
プリン?(プロフ) - 楽しく読ませてもらってます!質問なのですが、球技大会の時の話で、谷地さんや、清水さん夢主がバレーを選択したと書いてあるのに、その時の話がないのが少し残念ですm(._.)mもし良ければ書いてもらえないでしょうか? (2020年3月18日 23時) (レス) id: f60100673f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こげぱん | 作成日時:2020年1月9日 0時

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