飛べなくなった愛され少女（HQ）

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Aside


「何だって？？？もう一回言ってみ？？？」


ガチギレした菅原が男子部員の方にズカズカと歩いていき、

「ちょっとスガさん落ち着いて下さい！！」

「お前らスガさん怒らせるとまじやべーぞ！」

いつもうるさい田中が焦り、スガさんを止めに行き、
西谷は男子部員に忠告した。



いやぁ…怖いわ菅原。


いつもの雰囲気どうしたってくらい爽やかさがミリもない




「もうそろそろお前らも公式戦あるだろ？
余所見する余裕あるのかな？練習しなさいね？」

澤村がﾊﾞﾀﾝっとドアを閉めた。
いかにもドアがぶっ壊れそうな勢いで。

絶対外にいる男子部員白目剥いて気絶してるでしょ。

ご愁傷さまです。

「大地、お前成長したな！よく怒りを抑えたな！」

「いや、後輩に気遣わせてないで、スガは俺も見習え！」

澤村は菅原にそう言えば、東峰が打つサーブが2人の方へいく。

「スガ！大地！すまんボールそっちへいった！！」


まぁ、澤村だしもちろん取れるわけで、

綺麗に高く上がった。




それで、地面がのめり込むぐらいの威力のスパイクを打った。



「まぁ、あん時は一時的に怒りを抑えただけで、完全に抑えたわけではないがな？」


「お、おう…。」


めっちゃキレてんじゃん。



ぶっちゃけ菅原よりキレてるよ。



「ナイス大地！

春川ー、気にすんなよ。
言わせたいやつには言わせておけ。

もし、次俺の目の前で今回みたいに同じこと言うならば、ぶっ潰すけどなー。」


いや、怖いよ。


「旭ーいつもそのくらい強気でいけっ！」


菅原に一発くらった東峰は…ある意味いつもの調子に戻った。




そしたら潔子ちゃんも
「そうだよ、なんかあったら私に言ってね。」
と言ってくれた。



「ありがとう、皆。ごめんね。」




3年4人は



優しくて



でも強くて



心強い。




この4人と同級生で良かったなって心から思う。



部活以外でもこの4人とは仲がいい。





毎日部活を見に来てるのに、
この人たちは来る理由も聞かないし、
何も私を批難したりしない。

こうやって庇ってくれたり励ましてくれる。

私は部員じゃないから、気の毒に思う。

じゃあ、来るなよ…ってなるけど、それは無理なんだよなぁ。





他の生徒から


″飛ぶのを止めた烏″


とか変な異名を付けられたのを、
私が気にしてるって皆は思ってるっぽい。



気にしてないっていえば嘘になる。




けれど、皆がいるから…







私は平気だって思えるんだ。

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