22話 ページ24
集のそんな反応に、鶴子は止めようと集の名を
呼ぶが、集は鶴子のとめる声など聞かずに朱希
へ言い放つ
「だいたい…よくのうのうとこの会に参加できたな…めんまが死んだのはお前のせいなのに…!この会に参加すれば罪が軽くなると思ったのか?お前の言う優しいめんまに許してもらおうと思ったのか?…そんなお前の言葉を…信じると思うか?」
「松雪くん!…言い過ぎよ…」
「お前らも本当はそう思ってるんだろ?言えよ…めんまが死んだのはコイツのせいだって…皆言ってただろ…めんまの葬式のとき…」
「松雪くん!!」
『そうだ…』
心のうちに貯めていたものを少しずつ吐き出す
ように朱希を罵っていく集。
鶴子は慌てたように集を止めるが、止まること
のない集の言葉に鶴子が怒鳴るように集の名を
呼ぶと、朱希は静かに口を開いた。
その声に皆が驚いたように朱希を見る
『そうだ…、集の言うとおり…めんまを殺したのは俺だ…。そんな俺が、この会に参加するのは間違っている…』
「そんなこと…!」
『めんまに許してもらおうなんてつもりはさらさらない。俺はめんまを殺した罪を一生背負っていかなければならないんだ…。でも…だからと言って…めんまがそうであってほしいと…俺の理想を押し付けたりなんかしない…、あいつの生きてきた人生を…あいつを…汚すようなことを…否定するようなことを俺は言わない。』
「朱希…」
『そもそもこの会に参加してる奴のどれくらいがめんまの存在を信じてるんだろうな…』
朱希の口から出た自身を攻めるような言葉…。
誰もが朱希の言葉に口を開くことは出来ず、
朱希の言葉も集の言葉も否定することが出来な
い。
最後に、朱希のめんまを信じていないだろうと
言いたげな言葉に誰もが俯いた。
__つまり…図星であるからこそ…完全に否定
できないからこそ…何も言えなかったのだ…。
朱希を罵っていた集でさえも、何も言わずに
朱希を睨みつけているだけだった。
「っ…お、おい!みんな!ちょっと…これ…」
朱希の言葉に誰もが口を閉ざし、各々が思考す
るなか、仁太は意を決したように持ってきたも
のを皆の前に差し出す。
皆の視線を浴びるそれの蓋を開けると、皆は懐
かしい思い出に反応を示した。
「蒸しパン?」
「ぉお!懐かしい!じんたんのおばさんがよく作ってくれたやつじゃねーかよ!」
「ああ!懐かしい!」
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Rui - 何回も、読み返してます!!続き、楽しみにしてます! (2022年7月15日 23時) (レス) @page27 id: 289fec47e0 (このIDを非表示/違反報告)
。。 - すごく面白いです!これからも更新楽しみにしています! (2017年3月2日 15時) (レス) id: 6d58c9b9c0 (このIDを非表示/違反報告)
朔櫻 実桜(プロフ) - イリさん» コメントありがとうございます!楽しんでいただけてとっても嬉しいです!しっかりと丸く収まるように頑張ります(’∀’*)ありがとうございました! (2017年2月20日 11時) (レス) id: cb01b25ab1 (このIDを非表示/違反報告)
イリ - これからどう話が進んでいくのか楽しみです、続き楽しみにしてます (2017年1月5日 21時) (レス) id: fb6882876f (このIDを非表示/違反報告)
朔櫻 実桜(プロフ) - アタさん» ありがとうございます!!私もあの花良いですよね(’∀’*)私も大好です!あの花の素敵な世界観を壊さないように、更新頑張ります! (2016年12月6日 15時) (レス) id: cb01b25ab1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朔櫻 実桜 | 作成日時:2015年9月7日 0時