第４２曲 ページ49
車いすを近づけると、衣更くんを起こさないよ
うに私の膝にかけていた膝掛けを、そっと衣更
くんへとかける。
春に近づいてきたとはいえ、まだまだ冷える４
月…。ユニットに生徒会に部活、おまけに私の
教育係りまでやらせてしまっているのだ。いつ
体調を崩してしまってもおかしくない。
突然の膝掛けの重みに衣更くんが目を覚まさな
いか内心ビクビクとするも、衣更くんは目を覚
ますことはなく…。むしろ先程より穏やかにな
った寝顔にほっと胸をなでおろした。
『(衣更くんは凄いなぁ…)』
生徒会、ユニット活動、部活、クラスを纏める
のだって衣更くんの役割のようになっている、
その上、忙しいなか文句も言わずに優しく丁寧
に色々なことを教えてくれた…。それらをこな
していく衣更くんに感服の念を抱かない時はな
いし、尊敬するんだ。
だけど、そんなに忙しい衣更くんだから、尚更
体調に気を付けてほしい…、もっと自分のこと
に時間を使っても良いんじゃないかとすら思っ
てしまうわけで…。
衣更くんの疲れが少しでも私に移ればと、思わ
ずかけた膝掛けの上からそっと衣更くんの背中
に手を当てた。
『いつもお疲れ様…、ありがとう』
小さく呟いた言葉はきっと、寝ている衣更くん
には聞こえてないだろう…それでも、いつも頑
張っている衣更くんに伝えたかったこの言葉。
＿今度は…起きてる時に言えるかな…
自然と緩んでしまった頬に、今の私は凄い顔を
してそうだ＿。
.
.
「ん……」
あれからどれくらい時間がかかっただろうか…
多分それほど経たないうちに横から聞こえた小
さな声に衣更くんを見れば、衣更くんはぼーっ
と眠気眼に焦点の合わない視線をこちらに向け
ている。
『おはよう、衣更くん』
「ん…あや…のせ…？」
『よく眠れた？』
「んー……彩ノ瀬……。……彩ノ瀬？！」
『！』
ガタッ！
衣更くんに声をかけると、衣更くんはぼんやり
としながら私を見つめて…、やがて私だとはっ
きり認識したのか驚いたように大きな音をたて
て立ち上がった。
あまりの勢いにビクリと肩が大きく揺れる
「なんで彩ノ瀬がここに…！？…て…ここどこだ！？」
『い‥衣更くん。ここは学校だよ』
「学校…？…そうか…生徒会の仕事終わってそのまま…」
衣更くんは状況が掴めたのか、落ち着いたよう
にゆるりと椅子へ腰を降ろした
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朔櫻 実桜(プロフ) - skyさん» ご報告ありがとうございます！こんな重要なミスに気づいていなかったなんて、恥ずかしいかぎりです(><)生徒1人1人の重要な名前を間違えないように気を付けます！ありがとうございました！！ (2016年10月28日 8時) (
レス) id: cb01b25ab1 (このIDを非表示/違反報告)
sky(プロフ) - あ、凛月の漢字間違ってますよ！ 僕ならまだ直してほしいな~、で終わりますけど、人によってはほんとに怒ってしまったりする人がいるので気をつけてくださいね！ (2016年10月28日 7時) (レス) id: 7c313187b0 (このIDを非表示/違反報告)
朔櫻 実桜(プロフ) - 美羽さん» この度は、ご指摘、閲覧共にありがとうございました！美羽様の鋭いご指摘に、細かなところまで読んで下さったのだと嬉しく感じます(,,･ω･,,)。まだまだ未熟な私ですが、今後ともよろしくお願いいたします！コメント、ありがとうございました！ (2016年10月18日 23時) (レス) id: cb01b25ab1 (このIDを非表示/違反報告)
朔櫻 実桜(プロフ) - 美羽さん» ご指摘ありがとうございます！改行や間などに関して、私も読み返しては未熟さを痛感しております。まだまだ拙い文章ではありますが、これからもっと読者様の読みやすいものを書いていくことが出来るよう、精進していく所存であります。 (2016年10月18日 23時) (レス) id: cb01b25ab1 (このIDを非表示/違反報告)
美羽(プロフ) - 言い方がキツくてすみません。上から目線発言もお見受けされましたら申し訳御座いません。長々と失礼致しました。 (2016年10月18日 20時) (レス) id: 7a1c8a1b9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朔櫻 実桜 | 作成日時：2015年11月28日 23時
