### ページ10
＜コネシマ＞
kn｢へぇ…俺らそんな尊敬される対象に当たらんと思うねんけどな…w｣
目の前の純真な少女は首を傾げた。なんかあれ、小動物みたい。
『そうでしょうか…だって、普通の実況では無いですよ、戦争とか政治形態について議論しながらゲームする人達なんて。』
tn｢まぁその点ではうちは特殊かもしんないですけどね。トップは社会問題を詰め込んだゲーム作りに没頭してるし。｣
『僕は脳が足らないんで皆さんが議論している内容を全て把握はできなかったですけど…でもああやって何も気にせず意見を交換できるのっていいなって思います。だって、同級生とメタボ対策における国の方針についてなんて話せませんでしたもん。変な顔されました。』
rb｢友達との話題に出そうと試みたセオ君もそれはそれで凄いけどな…。｣
『そうですかね…？皆さんのお陰でちょっとずつ歴史とか経済にも興味が出てきたんですよ。進路はまだ分からないけど、大学に行くならそういうのを専攻するのもありなのかななんて思ったり。』
そうや、この子はまだ高校生やってんな。ええなー、夢があって。なんて事を言ったらもっと老けてしまいそうな気がして、俺は誤魔化しに水を飲んだ。
zm｢そういやセオ君高校生やけど、課題とか大丈夫なん？今夏季休業とかなんちゃうの？｣
『そうなんです！だからバイトの申請が通ってあちこちに来れるんですよ。今回もバイト1回分の課題のノルマを達成したので、母から許可貰ってます。』
tn｢ちゃんとそういうんがあんねんな…。｣
em｢先程も進路については話してましたけど…部外者の私が言うのもなんですけど、これから活動とかはどのようになさるんですか？その、性別の事も含めて…。｣
おぉ、エーミールいいぞ！お前結構グイグイ行くんやな。まぁ俺が言えた事ではないんやけど。
セオ君は忙しそうに料理を運んでいく店員さんをぼんやりと眺めながら、両手の中にあるコップを回した。
『それなんですよね…きっといきなり言ってもなんだこいつってなりますし、混乱させるのもなぁと思ったり…いっそ特別に宣言とか隠し通すとかじゃなくて、自然に出せればな、なんて思ってるんですけど…甘い考えなのかな…。』
そう呟く声は青年の声そのものだ。容姿も中性的な為に違和感は何も無い。ファンが増えてしまった今、それを騒がせずに公開するのは至難の業なんやろうな。
先程までの笑みではなく、少し憂いを帯びたその横顔すら、俺には綺麗に見えた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 206人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぽいぽい(プロフ) - たいやきさん» あ、ありがとうございます(笑)更新頑張ります。この暑さですし、僕も東京湾に遊びに行きますね！ (2020年9月12日 21時) (
レス) id: 05af6d92c8 (このIDを非表示/違反報告)
たいやき - ストーリーが分厚い…しゅき（すいません醜いものをお見せしました今から東京湾に沈んできます（あ、いつも見てます更新無理せず頑張ってください）） (2020年9月12日 14時) (レス) id: ad609be0fe (このIDを非表示/違反報告)
ぽいぽい(プロフ) - しろねこ＠さん» ありがとうございます！また更新が遅くなり気味ですが、少しでも楽しめるようなものをあげられるよう頑張ります！ (2020年5月28日 18時) (レス) id: 05af6d92c8 (このIDを非表示/違反報告)
しろねこ＠(プロフ) - 毎回このシリーズ楽しみにしてます！更新頑張ってください！！ (2020年5月28日 14時) (レス) id: 53106b9150 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぽいぽい | 作成日時：2020年5月22日 20時
