大切な毎日 7

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駿佑「……もおせえへんもん…」


流星「ふーん笑 ま、やるならバレへんようにやった方がええで」


……ん？待てよ？
そうやん、バレなきゃええんや。

駿は思いっきりパパの目の前でやってもうたから叱られてたけど、バレな叱られることもないし、トマトやって食べなくて済むし。


おれはパパのこと暫く観察しながら、その時が来るのを待った。


……よし、今や！


パパが冷蔵庫開けるために後ろ向いた瞬間、すぐトマトをティッシュで包んで机下のゴミ箱に捨てた。
これで完璧やろ！


流星「パパ、ごちそうさま〜」


大吾「流星？トマトは食べ……え、食べたん？」


おれのサラダの器がピカピカになってんのを見て、パパが目ぇ丸くしてた。


流星「う、うん、１個食べた！」


大吾「え〜、偉いやん！流石流星！やればできるや〜ん！」


パパに頭撫でられて抱きしめられて、ほんまは捨てたから罪悪感で気まずい。
はよこっから離れよ〜思うて椅子から降りようとしたら、


駿佑「流星くん、トマト食べてへんで？？」


流星「！？ちょ、っ…！？」


駿が、キョトンって顔しながらいきなりそんなん言い出した。
背筋が一気に冷たくなって、変な汗が出てくる。


大吾「ん？」


駿佑「流星くん、トマトティッシュ包んでゴミに捨ててた〜」


ばか、ばかばかばかなんで言うん…！？！

駿が、ハッて気づいたように『もしかしてこれ言わん方がよかったやつ…？』みたいな顔しとるけど、当たり前やん…！！
パパは無言で机の下のゴミ箱を漁って、おれがさっき捨てたトマトを取り出した。


大吾「…なんやろなぁ、これは」


流星「ち、ちゃう！あの、っ滑って落ちてん！食べよー思うたら、間違ってゴミ箱ん中落として…っ」


大吾「間違って落としたのに、なんでティッシュできれ〜に包まれてるんやろな？しかもゴミ箱の奥の方に。」


流星「ぁ、ぅ…」


大吾「…まったく、苦手やからって食べ物粗末にして！お尻出しなさいっ！」


流星「ひぃ…！ぃや、っいややっいやぁ…！」

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