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傷の深さはそんなに深くないが、血がじわじわと浮き上がりポタンと床に垂れる。
和也は泣きそうになりながら、でも取り敢えず花瓶を片付けないと と、必死になって破片と花を片付け、床拭き用の布巾で床の水も拭く。
「どうしよ、どうしよ...！」
和也は、右往左往しながら割れた花瓶が入ってる袋を
ぎゅっと握りしめる。
取り敢えずすぐには見つからなそうな所に隠しておこうと、
椅子を使って食器棚の上へと隠した。
リビングの目立つところから花瓶がいきなり無くなっているなんて、冷静に考えればバレないわけがないのだが、この時の和也はあまりに焦っていて冷静な思考を失っていた。丈一郎が帰ってきても、いつもの様子で何も知らない用に振舞おうと決意しながら、親指の怪我に絆創膏を巻き付けた。
「ただいまーー...はあ、あっつ…」
グッドタイミングなのか、バッドタイミングなのか。
その直後に玄関の扉が開き、丈一郎が帰ってくる音がする。
和也はビクンと肩を震わせるが、無理やり笑顔を使って何事も
無かったような様子を演じた。
「お、おかえり！」
「ん、ただいま。あーほんまに外暑いで。和也、この後
遊びに行くんならちゃんと水筒持って行くんやで？」
「あ、うん、き、今日は遊びに行かへんかな〜...」
「ふうん、そっか。...あ、プリン買ってきたで。食べるか？」
丈一郎がスーパーの袋からプリンを取り出して見せるが、
今の和也に食欲などない。
「えっと、今はええや...」
「え？珍しいな。ま、食べたくなったら食べや。
………あれ？」
買ってきた食材を冷蔵庫にしまおうとした所で、
丈一郎があることに気がつく。
目線が完全に棚上に行っていることから、和也は
生きた心地がしなかった。
「和也、ここにあった花瓶どこにやったん？」
「え、し、知らんっ...」
「は？いや、俺が買い物行くまではあったやろ。
その間触れんの和也しかおらんで」
「お、おれしらん、何もやっとらん！！」
あまりに挙動不審な和也を見かねて、丈一郎は顔を顰める。この様子で、何も知っていないわけがない。
「ほんまに何も知らんの？」
「う、うん、おれしらん！泥棒が盗んだんちゃう...？」
花瓶だけを盗んでいく泥棒なんて聞いたことがないが、
焦りのあまり和也本人も自分が何を言っているか分かっていなかった。
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みる(プロフ) - ーさん» 本当ですか〜🥺❣️とても嬉しいです！ありがとうございます⸜❤︎⸝ (2022年10月26日 0時) (
レス) id: c56cd0c2e9 (このIDを非表示/違反報告)
ー - 移行おめでとうございます。これからも楽しみにしてます！ (2022年10月23日 23時) (レス) id: 99eb6ad5a2 (このIDを非表示/違反報告)
咲野(プロフ) - この続きが見れるなんて逆に嬉しすぎます‼︎ (..◜ᴗ◝..)‼︎みる様信者なので♡♡2の方にもコメント書かさせて頂きます‼︎♡♡ (2022年10月21日 23時) (レス) id: b5109b0fce (このIDを非表示/違反報告)
みる(プロフ) - 咲野さん» わあありがとうございます⸜❤︎⸝ そうなんです謙杜くんのおうちの方がやっぱり厳しいんです🥺笑 一緒にペンやばいです絶対書きたいです、、！案いただいても良いですか🥺❣️ (2022年10月21日 20時) (レス) id: c56cd0c2e9 (このIDを非表示/違反報告)
咲野(プロフ) - 移行おめでとうございます♡最初と最後のお話がリンクしてるの素敵です‼︎ (..◜ᴗ◝..)‼︎けんとくんのおうちの方がやっぱり厳しいですね笑笑一緒にペンされる日もあるのかなって妄想しちゃいます♡ (2022年10月19日 19時) (レス) id: b5109b0fce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みる | 作成日時：2022年10月11日 0時
